大阪で開催された”杉祭り in 関西”。
「緑の豊かさを守る」会議と銘打ち、西日本を中心に、林業に携わる方、地域づくりに携わる方など、多くの方々が集いました。
※イベントレポートはこちらをご覧ください。
集ったメンバーはユニークな方々ばかり。
そこで、林業の魅力と、思いを聞きました。
国産杉・ヒノキを使った空間を提案
話を伺ったのは、日本全国スギダラケ倶楽部関西支部メンバーの筧浩石(かけいひろし)さんです。
普段は、デザイン会社で、国産材の杉・ヒノキを使った空間づくりの提案を行うデザイナーとして活躍されています。
今回の「杉祭り in 関西」では、企画の段取りから運営までを担当された影の功労者です。
「本物の木に触れるで、木のある暮らしの心地よさを知ってもらいたいという思いで、仕事もスギダラもやっています」と語る筧さん。
“杉”をキーワードに変な人たちが集う面白さがある
筧さんに、「林業の3つの魅力」を語っていただきました。
デザイナーという立場から見る木の魅力とは。
1. 長い時間を考えるきっかけになる
木を育てるという時間の流れを考えると、早くても50年から、長いと200年とか300年の時差を見ているわけです。
親父の親父、そのまた親父が植えた木を、今、目の前で見上げている…。その感覚がすごいです。
自分だけ、今だけが良ければいいではなく、先にたくしているわけです。
もともと日本人は、長い時間軸で生きていたのではないかと考えるきっかけになっています。
2. ただただ楽しい
木に触れているというのは、ただただ楽しいです。
そして、木をきっかけにつながりが生まれていくのももっと楽しいことです。
いろいろなキャラクターや、職業の人たちと出会う機会を得ています。
それが同時にすごく刺激にもなります。
3. 売るためのデザインではないことができる
林業の魅力とは外れるのですが、スギダラの活動は、純粋な気持ちでデザインができる場だと思っています。
売るために、ではなくて、大人から子供まで、あるいは、お客さんと皆で一緒に楽しみながらできるデザインを行えています。
仕事と両立しながらですが、そういう楽しさがあります。
次世代に、ちゃんとした環境をつなぎたい
これからの世代に、手にするもの口にするものが安心安全な環境を繋げられたらと思っています。
そのひとつに、木を使うこと、山を大切にするということはあると思います。
山と水はつながっている
山の健康は、水の健康に繋がります。
それは、木を生活の中で利用することで循環します。
そのために率先して、木を使う。
木を使う暮らしをつなぐことで、ここち良い環境をつないでいくことになると思っています。