外国人の観光客が訪れるまちづくり

MACHI LOG編集部


ローカルメディア

2004年の合併後、日本最大の面積を誇る市となり、東京都とほぼ同じ大きさの面積となった一方で、人口は9万4000人弱という岐阜県高山市。高山市は国の伝統的建造物群保存地区に指定された町並みを2つ持つ他、温泉、北アルプスの大自然や日本の原風景とも言える農村風景を残しており、近隣の白川郷、五箇山、金沢などと並び、多くの観光客が訪れる町として知られている。


外国人に好まれるまち

高山の駅前でしばらく行きかう人を観察していると、大きなバックパックを抱えた外国人や、外国語のガイドブックを見ながら散策する外国人が多く目に入ることに気がつく。
筆者が一緒に高山を訪れた外国人に聞いても「日本人に「高山に行く」と言っても、なぜ高山に観光しにいくのか、と不思議な顔をされるが、外国人と「高山に行く」と話せば、「高山はすばらしい」「高山は訪れてみたい町」と言われる」そうだ。
実際、外国人観光客は過去10年間で5倍以上に増加している。
外国人に好まれる町。高山市が行った外国人観光客向けの取り組みの中でも特に効果があったのでは、と思われる取り組みを取り上げてみた。

1) 高山市の観光ホームページの多言語化
高山市の観光ホームページは12言語に対応している。これは他自治体と比較しても多い。
中国語も簡体語、繁体語の2種類用意している他、ロシア語、タイ語といった言語も対応しているため、訪れる前から高山についての情報を多く入手することが可能だ。
見所以外にも、ホテル、レストランなどの情報も充実しており、初めての場所を訪れる外国人にとって安心を提供しているサイトだ。

2) 海外で開催される旅行博に参加、民間事業者の商談をコーディネート
毎年1件程度、海外で開催される旅行博に参加し、高山市のPRを行ってきた。高山市では1985年頃から旅行博に参加してきたが、それだけに留まらず、市内の民間旅行業関係者が同行し、商談会に参加、ルート開発や宿泊施設の売り込み等を行っている。
また高山市では、メディア等関係者向けの誘致ツアー企画も定期的に実施している。

3) 外国の有名旅行メディアによるガイドブック発行

外国人観光客の多くが持っているガイドブック「Lonely Planet」。高山もLonely PlanetJapanの中で当然取り上げられているが、これとは別に、高山、富山などの地域限定版のLonely Planetを同ガイドブックと共同して作成・発行。
海外の政府観光局等に配布している。この冊子は通常のLonely Planetと比較すると情報量も少なく、エリアの簡単な紹介に留まっており、現在は無料で配布されている。
しかし、このような有名外国メディアとの連携を図り、高山の情報をより広く知らせる取り組みのひとつとしては、ユニークではないだろうか。
なお、この冊子は富山県と高山市が広域観光の振興のため協力し、約4万部発行したが、約500万程度の予算を投入したとのことだ。
また、2007年、2009年にはミシェランの日本の観光地格付けで3つ星に選ばれている。
こうした外国で信頼されているメディアとの協力や評価は、日本を訪れようと思う外国人が高山に目を留めるのに大きな効果をもたらしているだろう。

4) 散策マップの多言語化
ホームページに限らず、散策マップについても多言語化している。現在は10言語で提供している。

5) 外国人観光客の受入マニュアル作成
外国人観光客と接することが多くなる宿泊・飲食関係の事業者に配布して研修を実施している。

ここでは、最初の3つは高山訪問前の観光客に対するサービス、PRについての取り組み、そして後の2つは高山を実際に訪れた外国人のための取り組みを紹介した。
高山は自治体と民間事業者が協力しながら、町の観光客を増やすため取り組みを続けてきた。
今回外国人観光客のリピート率について数字を入手することができなかったが、今後は高山の観光地としての認知度を対外的に高めていくことの他、訪れた外国人が再び訪れたくなるような「高山での体験」を提供できるサービスを強化し、高山を何度も訪れてもらうことが、高山にとっての外国人観光客向けサービスの第二ステージとなるだろう。
また余談だが、筆者が同行した外国人グループの中では、高山で開かれている朝市が人気だった。売られているものは野菜や味噌などがほとんどだが、町の人たちと触れ合い、土地のおいしいものを発見できる朝市は高山での体験をより一層豊かなにしたものだったようだ。

文:久保田利恵子
国連等が開催するワークショップ、日本ブランドの再発掘、地域活性化を提唱する藤巻幸夫氏の私塾など、様々な「学びの場」に参加し、また人材育成に携わってきたことから、「人が成長する場を作り続ける」ことをライフワークとし、勉強会の主催、まちづくり、広報コンテンツの作成などを続けている。

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