PR for 南丹ローカルベンチャースクール
MACHI LOGでは、京都府南丹市で開催されている「南丹ローカルベンチャースクール」の様子を毎回伝えてきました。
京都府北部地域における人気の道の駅スプリングスひよしを舞台に、地域の有志メンバーが新商品・新サービス開発を進めてきたプログラムです。
9月から始まったプログラムもいよいよ最終回を迎え、最終プレゼンテーションが実施されました。
地域の課題解決と、やりたいことの交差点

最終プレゼンテーション前の様子。最後のブラッシュアップに余念がない
今回開発されているのは、京都府南丹市の日吉地域の課題解決ができる新商品・新サービスの開発です。
まず地域の課題を洗い出すことからスタートし、解決するためのアイデアをかたちにしていきました。そこで大事にされている視点は、地域の課題と、自分がやりたいことを重ねられるかどうか。
なぜなら、地域の課題を解決するというだけでは、持続可能ではないからです。例えば、課題解決にはなるが、実施する際に疲弊していってしまうようなものでは長続きはしないでしょう。
だからこそ、地域課題を地域資源で解決する、それも自分がやりたいことを実現するようにということがポイントになります。
4つの新商品・新サービスが誕生
南丹ローカルベンチャースクールから生まれたのは、最終的に4つのアイデアです。
日吉地域の神話伝説をストーリーにしたギフト用のお米、豊かな自然を活かしたサイクリングツアー、野菜を乾燥させたパウダー、道の駅スプリングスひよしのキャンプサイトを活かした家族キャンプイベントです。
それぞれ4つのチームが試行錯誤しながら作り上げました。
ローカルベンチャースクール5ヶ月間の改善の成果

劇も交えた趣向を凝らしたプレゼンテーションが行われる
今回の最終プレゼンテーションは、地元の金融関係者や、企業など、外部評価者も参加し、ビジネスプランコンペティション形式で実施されました。
このような新商品開発などを住民参加で行なう場合、アイデアをかたちにして終わりで、実際に販売まで至らないケースもある中、今回はしっかり実際に売ってみようというところまで考えられています。
そのため集った人々は単なる評価者ではなく、今後のビジネス展開においても、パートナーになれるような可能性がある方々が集い、どんな商品ができあがったのかと、プレゼンテーションに耳を傾けました。
大事なのは、顧客視点と商品力
この講座を通じて学んだことはどんなものだったのでしょうか。
受講生からは、「顧客視点」と「商品力」というキーワードが聞かれます。
自分たちが作りたいものではなく、お客さんが求めているもの、喜んでいるものを作るという顧客視点をもって改善できたのが大きかったです。
途中で実際にお客さんの声を聞いたことで、プランの内容も変わったのですが、そこからの方向転換も良い方にできました
という声も聞かれます。
また「商品力」とは、誰が売っても、本当に魅力的なものになっているかどうかと問うと見えてきます。プレゼンテーションが上手だから売れるというわけではありません。
プレゼンテーションの場は盛り上がることと、実際に売れるかは別問題です。そこで商品力にこだわって、商品開発をする。それは、小手先ではなく、商品の本質に向き合うことだといえるでしょう。
実は大事なのは、何を作るかということではなく、地域の課題を解決するアイデアを、自分たちがやりたいことという切り口でかたちにし、顧客視点をもって改善を重ね、本質的な商品力にこだわってアウトプットする。
このようなプロセスと、成果物が大事だといえるでしょう。