福井県は、代表的な産業のメガネの他にも、越前漆器や刃物など、様々な伝統工芸が今に息づいている地域です。
その数は、35種類にものぼります。
伝統工芸は自分にとって「当たり前」
東京でサラリーマンとして働く森田裕士さんは、福井県鯖江市の出身。
父親は、越前漆器の蒔絵師として働いています。
「幼い頃から多くの伝統工芸に触れ合える機会があった」と森田さんは言います。
和紙の紙漉き体験をしたり、陶芸を体験したり、鯖江で育った高校までの間に、当たり前のように職人に会い、その思いを聞き、実際に体験する機会がありました。
情報がないなら「自分がやる」
父親が職人だということもあり、漠然と「福井の伝統工芸を広める仕事がしたい」と思っていた森田さんは、東京に出てショックを受けます。
福井に受け継がれていく伝統工芸は、様々な職人さんが、様々な方法で現代に残そうと奮闘されています。新しいかたちを模索したり、自分たちで福井を盛り上げるような活動を行ったりなどです。
しかし東京で感じるのは、それらが全く伝わっていないということです。福井のことなんてだれも知らないんです。
その思いは、自ら職人さんのもとに足を運び、取材し、情報発信するという活動に結びついています。
職人の姿と思いを最初から世界に届ける
福井県から外にでたときに、「福井県がんばってる」ということを知ってほしい。
それも、もっと多くの人に。
そんな思いで、森田さんが始めたのが「職人の姿と思いを伝える」ための映像製作です。
福井県中の伝統工芸やその作り手にスポットをあてたいんです。そんな映像はまだありません。そして日本で広めてから世界ではなくて、最初から世界に発信したいんです。
日本酒の職人が注目されたように、福井の伝統工芸の職人が注目されて、「私の故郷はこんなに素晴らしい職人や技が息づく県なのだ」ということを伝えていきたいです
この挑戦は、クラウドファンディングで制作資金を集めています。
お返しには、ひとりでも多くの人に魅力を伝えたい「越前漆器」。様々なバリエーションが選べます。
森田さんの活動は、下記のサイトから詳しくご覧いただけます。