2016年4月14日に発生した熊本県と大分県を中心とする一連の地震は、多くの被害をもたらしました。
現在でも断続的な余震が続く中で、復興に向けた取り組みや、熊本を応援する取り組みが数多く実施されています。
今、熊本に必要なことは何かということを知りたいと、地域プロデューサーの齋藤潤一さんが被災地を訪れました。
阿蘇神社の建て直しへ一歩ずつ
熊本地震でも、特に大きな被害を受けた地域のひとつが阿蘇地方です。
国の重要文化財にも指定されている楼門を含む、阿蘇神社の社殿が倒壊するなど、甚大な被害を受けました。
阿蘇は災害に強い地域
この災害も乗り越えられると思います。阿蘇は昔から自然災害が多い地域。立ち上がってきました。
と語るのは、阿蘇神社の災害復旧事業で広報を務める中島昌彦さんです。
阿蘇出身で、高校を卒業し渡米、東京のテレビ局で勤務したのち、そろそろ地元にというタイミングで震災が起こりました。
阿蘇神社の現状を伝えようと、いち早く映像を撮り、SNSを中心に情報発信を始めた中島さん。
その活動に迫りました。
阿蘇神社を復興するための資金を募る活動
斎藤:いち早く、阿蘇神社の情報発信を開始されたんですよね。その理由は何だったのですか。
中島:4月16日の地震で阿蘇神社が崩れて、その後18日に文化庁の方々が視察に来られたんです。その際に、「崩れた部材で復旧は可能」というニュースが流れました。
これは良かったと思っていたら、どうも話はそんなに簡単ではなかったんです。
斎藤:相当なお金がかかることがニュースにもなりましたよね。
中島:そうですね。部材で復旧は可能だが、10年の期間で20億円かかる。それほどに大変な状況だったんです。
そこで、それを知った日にFacebookページを立ち上げて、届けたい情報を発信するべきだと思い、活動をはじめました。
大変な状況であるということ、復旧にはお金が必要なことなどを、映像で配信していけば伝わるのではないかと思い、開始しました。