福井県鯖江市の河和田地区を舞台に10年続くアートプロジェクトがあります。
その名は、「河和田アートキャンプ」。
2004年の福井豪雨の災害復興をきっかけにし、全国各地から学生が集まり、地域住民と連携しながら地域づくりの取り組みが行われています。
2014年にはその取り組みが評価され、「グッドデザイン賞」も受賞。
「この10年は黙ってこの取り組みを続けてきたんです」と語るのは、プロデューサーの片木孝治さん。
「いかに早く広まるかが大事にされる社会の中にあって、地味に、口コミで広がっていくような活動がしたいと思っていたんです」という言葉通り、この10年で、まとまった情報発信は皆無、参加した学生や関わった地域の人達が、自分の口で語る情報があるだけでした。
そしてそんな言葉を頼りに集ってきたのは、毎年100名を超える個性的な学生たちです。
このプロジェクトは、「アートで町を活性化する」ことが目的ではありません。
「このキャンプは、『地域のキーパーソン』養成所なんです」
河和田アートキャンプに込められた知られざる想いに迫ります。