MACHI LOG

創業148年目!現代に生きる伝統技法「江戸型染め」を浅草のポンピン堂で体験してきた!

創業148年目!現代に生きる伝統技法「江戸型染め」を浅草のポンピン堂で体験してきた!

    CATEGORY: AREA:東京都

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以前、このMACHI LOGでもご紹介したことのある「ポンピン堂」。

有志13名で、浅草の工房で行われた、工房見学&ワークショップに参加してきました!

ポンピン堂は慶応3年(1967年)「更銈(サラケイ)」という屋号で創業した江戸型染の工房を母体とした、デザイナー大野耕作さんが手がける生活雑貨を作る工房です。

企画からデザイン、制作、出荷まですべて行っています。

今日は、製品のひとつである、お守り袋を使って、型抜き・型染めを体験できるワークショップを行いました。

始まる前からワクワクです!

まずは、伝統技法のお勉強

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型染めの一連の流れは、MACHI LOG過去記事でご紹介していますので、今回はワークショップの内容を詳しくお伝えしたいと思います!

まずは、ポンピン堂の型染めで使っている型紙を披露いただいました!

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な、なんて繊細なんでしょう!!!

みんな惚れ惚れしています。

型紙は、彫師(ほりし)という専門の職人が、柿渋で張り合わせた美濃和紙を彫刻刀で彫ります。

いわゆる、切り絵です。

柄は、彫師に指定して作ってもらうこともあれば、自分たちでオリジナルの図案を彫って作ってしまうこともあるそうです。

ポンピン堂がが所有する型紙は、なんと、現在数千枚。

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この木箱いっぱいに型紙が入っています。

この型紙が、お仕事の要です!

材質は紙であるため、一番気をつけなければいけないのは、火事による消失です。

「火事にならないように最大限気を使っています」とのこと。

いよいよ、ワークショップ開始!

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準備も整い、作業開始!どんな作品に仕上がるか、ワクワクです。

ステップ1.型を選ぶ

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今日は、自分が彫りたい方を、この図案の中から、2~3個選びます。

みんな時間をかけて、図案を選びます。

ステップ2.型を彫る

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先ほど見せてもらった職人の型に比べると、なんて簡単そうなんでしょう。

きっとみなさん、そう思われましたよね?

わたしもそう思いました。

すみませんでした!!!

職人技を舐めてました。

彫っている最中、所々で、「ぎゃー」と悲鳴が上がります。

力の加減が難しくて、彫刻刀で型を切りすぎてしまうんです。

直線を彫るのだって難しいんですが、さらに難しいのが、細い線の部分。

特に細い線のカーブなんて、ブラックボックス。

でも、もう一度見てください。

プロが作った型って、全部線が細いんですよ。

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しかも、大体の柄が、カーブしてるんです。

カーブがガタガタじゃない。

すごい!!

これが、何十年と技を磨いてきた職人の技ですね。

職人技に感動しつつ、難しさに悶えながら、もくもくと作業を続けます。

たまに、大野先生の指導を仰ぎながら進めます。

で、で、できたーーーー!!!!

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うれしくて、ニヤニヤです。

ステップ3.色をつける

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本物の技法では、型紙を使って布に糊をぬります。

型紙を外したところに出来る糊の隙間に色を付け、最後に糊を洗って落とす、という作業を行います。

かかる時間は、柄の難しさと使う色の数によって異なりますが、着物一反(12m)を完成させるまでに1ヶ月以上かかるそうです。

今日は、糊付けの工程は省略して、用意してくださったお守り袋に、先ほど作った型で直接色を付けます。

まず、赤、青、黄色、黒、茶色、白の6種類の染料と薄め液を使って、自分で好みの色を作ります。

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色を決めたら、専用刷毛で、ぽんぽん叩くように色を付けます。

気を抜くと、型から色がはみ出てにじんでしまうのでみんな真剣。

ステップ4.色を固定する

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色を付けれたら、アイロンで色を固定させます。

ステップ5.完成!!!

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できたー!

出来上がった作品は、専用袋に入れてお持ち帰りです。

なんて難しくて、なんて楽しいワークショップだったんでしょう!

歴史も学て、伝統工芸にも触れられる、とても充実した一日でした。

今後もワークショップを開催予定!

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さっそく体験したくなりましたか?

もう少しだけお待ち下さい!

この工房、引っ越ししたてで、まだ壁も塗られてないんです。

自分たちで壁塗りもしたいとおっしゃる大野さん。

もしかしたら、近々、壁塗りも体験できるかも!?

それも楽しみだなー!

参照サイト

ポンピン堂[公式HP]

Written by Mayumi Kawamura