創業は1566年。2016年に450周年を迎える西川産業についてまとめてみました。
始まりは近江商人
西川産業の初代・西川仁右衛門は近江商人として19歳で商売を開始。
近江商人とは “近江を本宅・本店として他国へ行商した商人の総称” で、20年後には近江商人発祥の地・近江八幡町に蚊帳や畳を販売する店を設け「山形屋」と名付けました。
近江八幡の町には現在でも西川本家が残されています。
参照元:近江八幡観光物産協会
二代目が生みだした人気商品「近江蚊帳」
東京家政学院大学付属図書館 大日本物産図会「近江国浜蚊帳輸出図」
現代にも残る緑色に赤い縁取りの伝統きな蚊帳。「近江蚊帳」と呼ばれるこの蚊帳は西川産業の二代目によりデザインされ、世に生み出されました。
この色彩は、夢で見た広がる野原の景色をそのままに、蚊帳の中で寝る時、目覚めた時に爽快な気持ちになることを考え施されたもの。
モダンな色彩が人気を呼び、江戸町奉行所より、「蚊帳問屋」にも指定されています。
各世代で行われた試み
その後も世代に渡り様々な分野で販売を手がけた西川産業。
3代目の頃には優秀な従業員を独立させる仕組みを確立、7代目では現在のボーナス制度を取り入れるなど長年に渡り様々な工夫や試みがなされています。9代目の頃には5代目が始めた弓の販売から「幕府御用弓師」にも指定されました。
日本の洋ふとんブームを呼んだ立役者
1887年前後からふとんの販売も行っていた西川産業。
1958年には「合繊わた」を使った洋ふとんの商品化に成功。これがライフスタイルの変化とも相まって大ブームとなり、日本の寝具業界での地位を確立しました。
現在は100件を超えるグッドデザイン賞受賞、日本の寝具としては初めてとなる国際的なデザイン賞「iFデザイン賞」や「red dot デザイン賞」なども受賞しています。
参照元:西川産業 西川産業の歴史