シンガポールのソーシャル・ビジネス。シムシティでまちづくり?

社会に貢献するためには一体どうアンテナを張り、問題意識を持てばいいのかJessicaさんの活動のなかにヒントがあるようです。

社会問題を知る土壌があるか?

Jessicaさんは、HKCSSの活動の他にも、社会問題に対する国民の意識を高めるために、様々な企画をしている団体、Social Awareness Network」 の活動も積極的に行っています。

その中でJessicaさんが特に力を入れているのが、ソーシャルエデュケーション、つまり社会問題を教育する活動です。

最近は子どもたちに対して、都市問題について教育しているそうです。香港という都市ひとつをとってみても大気汚染、貧富の格差、人口増加、高齢化、光害、広告・看板による景観破壊等様々な問題が山積みです。こうした問題があることを子どもたちが知ることで、物事を多角的な視点で捉えられるようにすることを目指しているそうです。

もうひとつ力を入れているのが、社会問題のスタディツアー。

最近日本でも環境問題、農業問題等に焦点を当てた「エコツーリズム」に関心が高まり、参加者が増加しています。このスタディツアーでは、もっと広く「社会問題」として捉えた現場に実際身を置くことによって、広範囲かつ複合的に社会をどう変えていくか、ということを考える広い視野を養うこととなります。非常に多くの人が参加されていて、海外からも参加者も増えているそうです。

これらの活動によって、社会問題が起きている現場に容易にアクセスできる環境が、充実していると言えるかもしれません。

知ること、そして考えることが社会問題解決の行動につながります。興味本位で集まったり、あまりオープンにはならない社会問題がツアーとして成立できるのも、本当にその問題も現状をもっと知り、解決方法を考えたい、という場づくりがなされているからといえます。

エンターテイメントを採り入れてより社会問題に関心を!

「私はより多くの人々が社会問題に目を向けてもらうために、もっとエンターテイメントの要素を入れてもいいんじゃないか、と思うのです。」とJessicaさん。

非常に画期的な考え方ですが、関心をもつことから全てが始まる、という意味で若い人や今まで関心をもたない人々にもこうした問題に触れるきっかけを与えるということで、大変面白いアイディアです。

「ソーシャル・シムシティができたら面白くないですか?」

シムシティというのは、コンピューターゲームで人気の都市経営シミュレーションゲームのこと。プレイヤーは市長となって街を運営し、市民の支持率を上げていくために、様々な政策を実施していく、という内容のゲームですが、ここにソーシャルな要素を盛り込むことで、ゲームをする世代の人にも社会問題への関心を高めてもらおう、という
アイディアです。

例えば耳が聞こえない人への政策、車椅子で移動する人がどういう社会を作ったら住みよいかなどをゲームでシュミレーションできるようにしてみると、社会問題への敷居も低く、いろんなアイディアが生まれるきかっけになるかもしれません。

他にもipadを使った社会問題のスタディツアー、ソーシャル版モノポリーの開発等
Jessicaさんの頭の中にはたくさんのアイディアにあふれています。

先ほど紹介したようなツーリズムも関心をもってもらうためのファーストステップ。こうしたゲーム等もどんどん巻き込んでいって総合的に教育をしていくことで、社会問題について触れ、考える機会を作ることが社会的企業や団体を育成していく重要な活動といえるのではないでしょうか。

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