西日本豪雨災害からの復興。岡山県出身の芸人・鼠先輩との取り組みは?

2018年7月に発生した「西日本豪雨災害」から、間もなく5ヶ月が経過する。メディアに取り上げられる機会は減り、ボランティアの数もピーク時の10分の1にまで減少。今回の災害で岡山県の損失額は10億円と言われている。仮設(みなし)住宅の設置も現状では最長2年までとされ、その後の見通しは立っておらず、復旧までの問題はまだまだ山積している。

「岡山を盛り上げたい」と、エンターテイメント事業を立ち上げた株式会社nexus代表取締役の仲野隼人さん。エンターテイメントの知識も経験も無い中、心強いパートナーを得て初のイベントを企画。準備は着々と進んでいた。しかし、プレスリリース当日の2018年7月7日、西日本豪雨災害に見舞われる。親族も被災する中で、イベントを開催すべきか否か葛藤し、追い詰められた仲野さん。苦悩の末にイベントを開催した仲野さんの想いを伺った。

同郷の芸人が、心強いパートナーに

岡山県倉敷市を拠点に、携帯電話販売業務など様々な事業を展開する株式会社nexus。同社で代表取締役を務める仲野さんは岡山県の活性化を図るべく、創業4年の新たな挑戦としてエンターテイメント事業の立ち上げを進めていた。そのパートナーとなったのは、同じく岡山県出身の芸人・鼠先輩。

仕事柄、携帯販売事業でブースを構えて販促物を配る類のイベントは行っていました。鼠先輩とは、私がSNSを通じて参加した仕事とは無関係のイベント時に、お世話になったイベンターの方を手伝った事がきっかけで知り合ったんです。僕自身、芸能界はよく知らないし、正直あまりいいイメージは持っていませんでした。知名度のある方だし、お高く止まっているんじゃないか、なんて勝手なイメージを持っていたんです。見た目の印象もありましたし…。

でも、実際会って話してみたら全然そんな事はなくて。誰に対しても、ものすごく低姿勢で優しくて。それまで抱いていたイメージを丸ごと覆されました。そんな人間性に魅力を感じて、一緒にやっていきたいと思ったんです。

心強いパートナーを得た仲野さん。鼠先輩との初イベントは、同社での店頭で行う小規模なものだった。

やると決まったものの、エンターテイメントに関して全くの無知で、右も左もわからない状態でした。そんな時、鼠先輩は「何がやりたいですか? 何を宣伝したいですか? 段取りとか細かい事は気にしないで。僕、プロなんでそこは何とでもしますから」と言ってくれて本当に心強かったです。雨が降る中、狭い軒下で雨に濡れるのも気に留めず、何でも応えてくれて感激しましたね。

イベントが終わった後、鼠先輩は「これまで、色んな人を見てきました。だからこそ、結局人生って人なんですよね。今後も一緒にやっていきましょう」と、仲野さんに話した。

二人は岡山を盛り上げるべく、こうして共に歩み始めた。

新たな事業が走り出していた、そのタイミングで

エンターテイメント部門での事業をスタートした仲野さんは、当初8月に30~40代の男性をメインターゲットとした講演会のイベントを企画。岡山にゆかりのある方々を迎えて行うイベントは、順調に準備が進んでいたという。そんな矢先に、岡山の地を災害が襲った。

今回のイベントに関しても、6月までは順調でした。細かい打ち合わせはもちろん、講演に登壇いただく皆さまのスケジュールも押さえることができて、あとはプレスリリースを出すのみ。そのタイミングで災害は起きました。身内の被災もあって、プレスリリースも保留せざるを得なくなりました。

その後、多くの方々に支援いただき、少しずつ復興は進んでいます。ですが完全には程遠く、イベントを開催すべきか否か決めかねていました。自分としてはイベントをやりたい思いが強くありましたが、家族も社内も全員反対。鼠先輩は僕の決定に委ねる、と距離を置いて待ってくれていました。

しかし、最終的に仲野さんはイベントの開催を決める。鼠先輩の尽力で登壇者を揃えられた中で、自己都合で再調整という心苦しさもあったが、一番は仲野さんが今回のイベントにかける想いが決め手となった。

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