廃校施設を無償貸出、効果は?−秋田/由利本荘

高橋慶彦


MACHI LOG 東北編集長

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秋田県では、子どもの数が著しく減少しています。

そのため、多くの小学校・中学校が統合され、廃校となる学校が増えています。その空き校舎は、企業や団体、あるいは市民活動のために提供されていますが、自治体の発展に寄与するような活用が行われている事例は決して多くありません。

このような空き施設の活用促進を目指し、秋田県にある由利本荘市で貸付料の減額または免除を行う条例案が議会に提出されました。

廃校施設を無償貸出、効果は?

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秋田県の南西部・日本海側に位置する由利本荘市。

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由利本荘市は、空き公共施設を企業・団体に活用してもらうことによって、地域の活性化と雇用の創出を目指します。

市の財務規則は、公共施設の1年間の貸付料をその土地取得費と建設費の合計額の約10%としている。提出した市空き公共施設利活用促進条例案では、貸付料を約1%と大幅に減額する。施設を利用した事業が雇用確保につながるなど地域への貢献が大きいと見込まれる場合などは無償で貸し付ける。

□出典:さきがけonTheWeb

現在は、市内の農業法人が野菜の出荷・加工所として旧小学校を活用している事例のみで、それ以外の実績は無いそうです。

企業を巻き込むために大切な1つのこと

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貸付料の減額や免除よりも重要なことは、市としてのビジョンを明確にし、共感してもらうことだと考えています。

その1つの成功事例が、秋田県五城目町にあります。

秋田県の中央部に位置する五城目町。そこには廃校を活用した、五城目町地域活性化支援センター「BABAME BASE」という施設が存在します。

五城目町地域活性化支援センターは、2013年3月に閉校した馬場目小学校の校舎(2000年1月完成)を活用し、起業やコミュニティ活動などを実施する事業者を支援する場として2013年10月28日に開設いたしました。

□出典:五城目町地域活性化支援センター

現在、こちらの施設には5つの企業・団体が入居しています。その中の1つである、ハバタク株式会社 代表の丑田さんへ以前インタビューをさせて頂いた中に、企業を巻き込むためのヒントがありました。

「ハバタクを立ち上げて5年になるのですが、全国の学校と海外を行き来する仕事をする中で、五城目を訪れる機会がありました。丁度いま拠点としているこの学校が廃校になるというタイミングでした。そのときに、とにかく熱い役場の人がいて、起業家が地域に集積するハブにしたいという思いを語っていて、面白いなと思ったんですね。地域に根ざしたライフスタイルを楽しみながら、内発的に仕事を創っていくことに可能性を感じました。」

□対談記事:
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自治体が、入居する企業と共にどんな社会を実現したいのか。

単純にコストを下げることは、誰にでもできます。それだけではなく、企業から共感を得られるだけのビジョンを熱く伝え続けることができるかどうかが、企業を巻き込むためには大切だと、丑田さんのお話から感じました。

コミュニティ機能の維持

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更に、五城目町の「BABAME BASE」の素晴らしい点は、単なるベンチャー支援施設ではないという点です。小学校が担っていた、地域の人と人を繋ぐというコミュニティ機能を継承しているのです。

愛称であるBABAME BASEは直訳すると「馬場目の土台・基点」。馬場目の土台・基点ということには2つの意味があります。
1つは、入居企業・団体が、更なる活躍を広げていけるような活動の場としての基点。もう1つの基点は、様々な体験学習やイベントなどを通じて、これまで旧 馬場目小学校が担っていた、地域交流の基点となることです。

□出典:五城目町地域活性化支援センター

土日になると「BABAME BASE」には、小学校があった頃と同じように子どもたちが集まり、様々な活動を行っています。行政・市民・企業が連携し、地域の施設を活用している素晴らしい事例です。

五城目町地域活性化支援センター

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高橋慶彦

「東北の魅力を世界に伝える」を使命に活動中。MACHI LOG 東北編集長、広告代理店・東北プリントワールド株式会社と有限会社雄物川印刷の代表取締役。PR・販促支援で企業・官公庁の実績多数。