インバウンド誘致は、地方にとっても重要。
日本政府観光局(JNTO)のプレスリリースによると、同局が行っている統計を1964年に開始して以来、2013年に初めて、訪日外客数が年間1000万人を突破し、1036万4千人という過去最高の人数を記録。
オリンピックに向けて、インバウンド観光(訪日外国人旅行)は更に加速しています。当初、政府は数値目標として「2020年まで、年間2000万人の訪日外客数」を掲げていましたが、5年も前倒しで目標を達成する勢いです。
そんな中、地元大学に来ている留学生を活かした秋田県の取り組みが、注目を集めています。
留学生でインバウンド誘致
2015年に入り、訪日外客数が相当な勢いで伸びています。
2015年通年の見通しについて同長官は、不測の事態が起こらなければという前提付きながら「年間では1900万人に届く勢い」としているが、1-8月期の伸びを前年実績に当てはめれば1999万人となり、2020年の政府目標2000万人を前倒し達成する勢いを示している。
□出典:nippon.com
ものスゴイ勢いです。地方こそ、早急に本気でインバウンド誘致に取り組むべきだと考えます。
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秋田でインバウンド観光を発展させる3つのポイント
インバウンド誘致成功の鍵は留学生
このような状況の中、秋田県のローカルベンチャー・地元大学・JR東日本などが協力し、留学生を活かしたインバウンド誘致に挑戦しています。
急増する訪日外国人(インバウンド)観光客を秋田県内にも呼び込もうと、県内の観光関係者らが留学生に協力してもらう試みが盛んだ。モニターツアーでの旅行体験を交流サイト(SNS)などで発信してもらうほか、観光コースの提案、不便を感じる点の指摘を受け、改善に役立てる。
□出典:日本経済新聞
【国際教養大学・JR東日本】
■大学の留学生がモニターツアーに参加
□公共交通機関を使って観光地で集合
□外国人目線で具体的な課題点を指摘
□観光資源の発掘や改善方法の提案
【秋田大学・秋田県観光連盟】
■大学の留学生がモニターツアーに参加
□りんご狩りやきりたんぽ作りを体験
□観光地を見学
□SNSで友人・家族に情報発信
留学生を活用したモニターツアーの3つのメリット
留学生を活用したモニターツアーには、3つのメリットがあります。
□外国人視点による観光素材の発掘
□他から外国人を連れて来るより安価
□留学生を起点にSNS上で情報が拡散
そのように語るのは、地域密着型観光ツアーの企画・開発を手掛ける、秋田県のローカルベンチャー「トラベルデザイン株式会社」の須崎 裕社長。
須崎社長とは以前、お話をさせて頂いたことがあります。須崎社長ご自身も国際教養大学のご出身で、在学中に同社を起業されています。社会人として、ホテル・観光業界で働いた後に、国際教養大学の存在を知り、起業を前提に入学されたそうです。
秋田県の文化・食を英語で発信
トラベルデザインさんは事業の一環として、今月中に海外向けの情報サイトを立ち上げられる予定。秋田県の文化や食の情報を英語で発信されるそうです。
□国際教養大学の日本人学生が紹介
□留学生にフィードバックを依頼
□修正・改善しながら、情報を発信
まずは、英語でコンテンツを増やし、将来的には中国語やタイ語にも対応していく予定とのこと。
秋田という日本の地方と、世界中の人々がつながり、地域に埋もれる観光素材の魅力がどんどん発掘されて、磨かれ、伝わっていく未来。本当に楽しみですね。
□画像提供:
トラベルデザイン株式会社
□参考記事:
秋田への訪日客誘致、留学生が手助け モニターツアーなど
(日本経済新聞・有料会員限定)