地方では、起業家の育成や支援に関する施策がたくさん行われている。
しかし、そこで生まれた多くは、ビジネスを成長させられず、あるいは、ビジネスを継続できずに、途中でやめてしまう。地域や社会の課題解決にチャレンジし続ける人財には、どのようなものが必要なのだろうか。
「志ある起業家が学び成長する」をミッションとして掲げる東北の起業家コミュニティ EO Tohoku が、売上173億円（2017年4月）・従業員数930名（2017年5月1日現在）を実現されている、株式会社ポジティブドリームパーソンズ 代表取締役社長 杉元崇将氏を講師にお招きし、特別講演会を開催した。
起業家の成長が、ビジネスを成長させる
杉元氏は、株式会社ポジティブドリームパーソンズ設立。ウェディングプロデュースやゲストハウスの企画運営に始まり、その後ホテル施設の運営受託や複合施設の企画開発に多数参画。ウェディングからスタートし、現在ではホテル・レストラン・フラワー・バンケット・コンサルティングなど6つの領域へ事業を拡大された。
「感動で満ちあふれる日本を創ってゆく」をコーポレートビジョンに掲げ、日本のモノ創りではないコト創りの強みを再編集した、日本No.1の感動創出企業の実現を目指されている。
起業家にとって大切なこと、経営者・ビジネスパーソンとしてのマインド、マネジメントを行うための仕組みなど、杉元氏の経験に基づく具体的なお話から多くの学びと気付きを得られる貴重な機会となった。
地域や社会をより良いものにするために、これから地域でビジネスを始める人たち、地域から外へビジネスを拡大したいと考えている人たちへ、その学びと気付きの一部をシェアしたい。
起業家に必要な3つのマインド
杉元氏はこれまでの経験から、経営者に必要な3つのマインドを教えてくれた。
□自分で自分を経営する
□ライフミッションをもつ
□責任は自分にある
そして、「起業家自身の人間性は重要。人として成長することに対して真剣に向き合い、そこがブレイクスルーすると、ビジネスがブレイクスルーする。」と伝えてくれた。
定期的に本気で突き詰める
杉元氏は、ライフミッションを本気で、定期的に突き詰めることが必要であるという。自分自身と本気で向き合う「一人壁打ち」のために、1泊2日でこもるということを実践されている。
そして、ビジョンを描き、「この人はまだ言うのか」と思われるぐらい、外に対して発進・伝え続けることが重要だ。1つの手法として、定期的なブログでの発信も有効的だと教えてくれた。
ブレイクスルーしたいなら、起業家が成長せよ
企業の大きさは、経営者の器以上に大きくならない。よく聞く言葉だが、これは事実だ。
本気でビジネスを成長させたいのならば、起業家が自分自身の殻を破り、成長しなければいけない。そして、ミッションに基づいて行動し続け、自分の頑張りではなく、ビジョンに求心力の中核を持っていく。
起業家の成長こそが、ビジネスを成長させ、社会をより良くすることに繋がるのだ。
