高齢化が進行する、日本。
特に、地方ではその傾向が顕著に表れています。それに伴い、様々な企業が高齢者やその家族向けのサービス提供に力を入れています。
地域の人々の生活に密着したコンビニも、そんな企業の1つです。
セブンイレブンの高齢者見守り活動、宮城県でも拡大
大手コンビニのセブンイレブンが、高齢者見守り活動を広げています。
セブン-イレブン・ジャパン、ヨークベニマルは2月25日、宮城県利府町と地域社会における安全・安心の取り組みの一環として、「利府町高齢者等の見守り等に関する協定」を締結した。
□出典:流通ニュース
セブンイレブンは宮城県利府町と連携し、高齢者見守り活動、高齢者の雇用、認知症サポーターの養成などを通じて、地域に貢献していくようです。
コンビニが地域の高齢者を支える?
現実問題として、地域の見守り役となり得る存在は他に何があるでしょうか?
数の観点から考えれば、郵便局とコンビニはかなり地域に密着していると言えるでしょう。更に、郵便局は配達の過程で地域を毎日のように通るわけですから、IT技術をうまく活用することで効率的かつ素早い対応ができるかもしれません。
もう1つ、別の観点から考えると、お弁当屋さんは地域の高齢者を支える存在になり得ると思います。栄養バランスのとれたお弁当を毎日届ける契約にすれば、配達と同時に安否確認も可能でしょう。
セブンイレブンのお弁当お届けサービス
実は、セブンイレブンはお弁当のお届けサービスも行っています。
それが、セブンミールです。
セブンミールのお届けサービスは、年中無休で1日2回(昼、夕方)、お客様の注文に応じて、日替り弁当や惣菜、野菜、加工食品をお届けするもの。簡単な会員登録によって、近くのセブン‐イレブン店舗から商品をお届けする仕組みです。オリジナルの弁当や惣菜は、管理栄養士の指導のもと、おいしさを追求しながら栄養バランスを考慮した内容で、お客様の健康管理にも役立っています。また、お届けの際はお客様に手渡しすることが原則のため、顔の見える商売につながっています。
□出典:セブン&アイ・ホールディングス
さて、このサービスが普及した場合、地域のお弁当屋さんや類似するサービスでは、明確な違いを打ち出さない限り、普通に戦っても歯が立たないでしょう。
可能なら、単に競合するのではなく、地域の企業とセブンイレブンが何かしらの形で連携できると良いと私は考えています。
ただしそれには、顧客にとって圧倒的なメリットがあり、セブンイレブンにとっても連携するだけの価値が、地域の企業に求められるでしょう。
例えば、既に多くの利用者が存在し、顧客の好みや健康状態などと連携した独自のデータベースを保有しているなど、単にお弁当を届けているだけではない価値が必要となるはずです。
地域の企業が顧客のために価値を追求し、大企業がその価値を更に高めるために連携を結ぶような関係性ができれば、地域はもっと豊かになると私は考えています。