PR for 道の駅 よって西土佐
高知県の西部を流れる四万十川は、「日本最後の清流」とか、柿田川(静岡県)・長良川(岐阜県)とともに「日本三大清流の一つ」と呼ばれ、広く知られている川のひとつです。
全長は196キロメートルもあり、流域に住む人々は、四万十川と一体化した暮らしを営んでいます。
広大な流域には、それぞれの地域の拠り所となっている道の駅があり、観光客や地元の利用者で賑わっています。
日本で唯一の「鮎市場」がある道の駅「よって西土佐」
高知空港から西に向けて車を走らせ2時間半。四万十川にそって車を進めると、四万十市西土佐の道の駅「よって西土佐」に到着します。
2016年にオープンし、遠方にも関わらず年間15万人が訪れる道の駅となっています。特徴は、全国の道の駅で唯一、天然鮎を扱う直売所を備えていること。
地域の外の人たちが道の駅を目指してやってくる。そしてものを買っていただく。それが地元に還元されて、活力になっていく。そんな拠点がこの道の駅です。
そう語るのは、道の駅よって西土佐の駅長を務める林大介さん。西土佐で生まれ、「四万十川に育てられた」と語る生粋の西土佐っ子です。
27年間漁協に勤めて、四万十川の鮎を売ってきました。道の駅ができるときに、誰が駅長をやるのかという問題があったのですが、外からくるような人では魅力が伝えられないと、駅長をやろうと決めたんです。
2億円の売上を誇る道の駅
鮎は売ったことがあっても、道の駅の運営には縁がなかった林さん。手探りな中で、仲間と一緒に始まったのが、道の駅づくりでした。
いなかで何かやるなら、誰が引っ張るかが大事でしょ。飛び込んでやってみようと進めるんだけど、やり方は長けている人に任せた方が良い。いろんな人に協力してもらいながら作ってきました。
地元のつながりを活かしながら、話し合いながら運営を続け、手探りだった初年度から、いろいろなことに挑戦できる芽が出てきた2年目になったといいます。
現在売上は、道の駅全体を合わせると2億円という数字が見えてきているそうです。しかしまだまだ課題は多いと林さんは語ります。
商品力をさらに充実させないといけないと考えています。加工品などの新商品で、ここだから買えるものを作ることが大事です。
道の駅から地域商社への挑戦
西土佐の現状は、少子高齢化で過疎化が進行し、限界集落も散見されるなど、日本の社会課題の多くに直面している地域です。
そんな地域だからこそ、道の駅に求められる役割も一様ではありません。ひとつは、地域の内側と外側をつなぐ拠点であるということです。
地域外からお客さんが商品やおいしいものを求めてやってきて、地域にお金を還元することはもちろん、若い人たちがやってきて、道の駅で地元の方と交流したり、多世代が一堂に会するのが道の駅になっているそうです。
地元の人も、いつも開いているからと訪れる場所になっており、交流人口を増やす拠点として機能しています。
そこで林さんは、道の駅の将来にこんな構想をもっています。
地域商社になっていかないといけないと思っています。地域の良いものを商品にして外に売っていく。地産地消も大事だけど、地産「外」商を通じて、西土佐で暮らし続けていけるようにしたいと思っています。
ただの道の駅ではなくて、地域の中にある良いものを見つけて売っていく。道の駅が窓口になって、西土佐の良いところを見てもらえるようになると良いと思っています。
ここがあるから、西土佐に住んでも良いかもと移住者が増えたり、Uターンで若者が戻ってこれる町にしたいですね。
「鮎は川を食べている」天然鮎で伝えたい四万十川の魅力
四万十川の魅力とは何ですかと尋ねると、林さんは熱を込めて語ります。
鮎のイメージってどんなものがありますか。多くの人は生臭いとか、独特というように表現するんですよ。
だからこそ、四万十川の天然鮎を食べてほしいです。
なぜなら四万十川の天然鮎は、ものすごくおいしいから。そして林さんは、「なぜおいしいのか」に、四万十川の魅力があるといいます。
鮎は、川のコケを食べて育つんです。鮎が不味くなるということは、川が不味いということなんです。
川が汚れたり、エネルギーがなくなったりすると不味くなります。
四万十川の鮎は、天然の味。くさみなどはなく、鮎そのもののおいしさが味わえます。鮎は川を食べているんです。
1番おいしいのは鮎の塩焼き。2番をたくさんつくって、来てもらう
かつて川魚が珍重されていた時代がありました。その頃、川魚を代表する鮎は、高級魚として人気だったのだそうです。
おいしい鮎がいること。それが四万十川の誇りで、私の小さいときからの自慢でした。
しかしいま築地市場の99%の鮎は養殖です。出荷が大変だからと、天然物が大事にされなくなってしまっています。もう一度、鮎の価値を取り戻すために、魅力を伝えていくしかないと思っています。
そこで林さんは、道の駅よって西土佐として、天然鮎をつかった商品開発を進めています。その第1弾が、東京の一流シェフとコラボレーションした「四万十天然鮎のコンフィ」です。
コンフィとは、フランス料理の調理法で、焼くのではなくオイルで煮ることを指します。素材の美味しさを引き出し、保存もできるという利点があります。
▲広く伝えたいと、「四万十天然鮎のコンフィ」の紹介動画も作成
鮎を一番おいしく食べられるのは、塩焼きです。それは間違いありません。でも、私たちが食べてほしい塩焼きは、ここに来てもらわないと食べていただけません。
だから”2番”をたくさんつくれば良いのではと思ってるんです。
まずは、四万十川の天然鮎の魅力を知ってもらう。そのために、天然鮎の魅力が伝わる商品を作り込む。そして、知ってもらった後は、極上の塩焼きを食べに、よって西土佐まで来てほしいと言います。
四万十川の天然鮎を、料理のシーンでどれだけ登場させることができるかどうかが、天然鮎の魅力を伝えることになるというわけです。
鮎の味で、四万十川を語りたい
魚は海だけではないよと伝えたいんですよね。川でも、これだけすばらしい魚がいる。おいしさを伝えていきたいです。
四万十川の伝え方はいろいろあります。清流とか、環境の良さとか。でも私は、鮎の味を通じて、四万十川を語りたいんです。
地域の魅力をどう伝えていくかということは、多くの地域が悩み、考えていることでしょう。中でも、特産品を活かした商品開発で、外に売っていこうという取り組みは多くの地域で見られるものです。
しかしその中で、今回の「道の駅 よって西土佐」の天然鮎をつかった商品開発は、最終的なゴールが売れることではなくて、訪れてもらい、1番おいしい天然鮎を食べてもらうことにあるという点で、考え抜かれた「天然鮎の価値を高める」取り組みであることがわかります。
今後も、新しい取り組みを仕掛けていくという林さん。鮎を通じて四万十川の魅力を伝える取り組みは、始まったばかりです。
四万十天然鮎のコンフィのクラウドファンディングはこちらから
「道の駅 よって西土佐」が取り組むクラウドファンディングは下記ページよりご覧いただくことができます。