
プロジェクトリーダー比嘉、右:百済寺濱中住職
かつて「東洋一の寺院」「地上の天国」と絶賛されたお寺が滋賀県東近江市にあることをご存知でしょうか。
現在は紅葉の名所として知られ、年間10万人の観光客が訪れる「釈迦山 百済寺(ひゃくさいじ)」です。
近江地域で最も古いお寺のひとつでもあります。
地域おこし協力隊が伝説のお酒を復活!
百済寺繁栄の時代を象徴する銘酒「百済寺樽(ひゃくさいじたる)」を現代に復活させ、「東洋一」と呼ばれていたころの賑わいを取り戻したい
と語るのは、東近江市地域おこし協力隊のひとりである比嘉彩夏さん。
「百済寺樽」とは、清酒の起源となったと言われるお酒の一種。
室町時代に隆盛を極めた百済寺の象徴として、幕府や朝廷に献上、愛飲されたお酒です。
444年の時を経てよみがえる幻の銘酒「百済寺樽」

百済寺は美しい紅葉で有名
隆盛を誇った百済寺は、近江の一大文化拠点であったといわれています。
栄華は、織田信長の焼き討ちにより幕を閉じることになります。
「都市部から移住した私がはじめて百済寺を訪れたとき、鮮烈な感動を覚えました」と比嘉さんは語ります。
命の力強さを感じることのできるパワースポットが百済寺です。
風景も美しく、初めて訪れたときに感動しました。しかし年々の観光客の減少など、課題が多くあります。
地域が一体になって挑戦!オーナー制度も開始

町民が一丸となって協力しています
そこでかつての賑わいを取り戻そうと、比嘉さんは思いを実行に移します。
酒米の作り手や、酒造など、百済寺町中から仲間を募り、百済寺樽復活に向けてのプロジェクトが始まりました。
「かつての活気を町にとりもどしていきたいという思いがあって始動した」という今回の挑戦。
必要な資金の一部をクラウドファンディングで募集中です。
クラウドファンディングで百済寺樽の復活オーナーになることができます。できあがったお酒で一緒に乾杯したいです
お酒ができるまでの過程を一緒に体験
クラウドファンディングでは、お返し品として復活する百済寺樽はもちろんのこと、町の方々と一緒に田植えをしたり、稲刈りをしたりと、オーナーとして百済寺樽ができるまで楽しめる工夫が満載です。
地域おこし協力隊が、地域と一緒に取り組む好事例に注目が集まっています。