寿司だけじゃない、塩竈 ~其の二・日本酒編~
塩竈といえば、お寿司!日本有数の漁港を中心とする港町・塩竈は生マグロの水揚げが日本一で、秋口から冬場にかけて水揚げされる「三陸塩竈ひがしもの」と呼ばれる生マグロも有名です。
三陸塩竈ひがしものとは?
生マグロ類のうち、特にメバチマグロは「鮮度」「色つや」「脂のり」「うまみ」に優れ、塩釜にいる日本一の目利き人(仲買人)の目にかなったもの
□出典:塩釜仲卸市場
わたしも大好物のマグロをはじめとするお刺身、それに合う味と香りの調和のとれた食中酒として、呑み飽きしない酒質を目指して作られた日本酒もまた格別に美味しいまち、それが「宮城県塩竈市」です。
日本酒のまち、宮城・塩竈
塩竈は、総人口約53,800人・面積約17平方キロメートルのコンパクトシティですが、とにかく美味しいもので溢れている、魅力たっぷりのまちです。
日本全国にたくさんの蔵元がありますが、宮城には約25もの蔵元があり、中でも塩竈には、全国的にも有名な酒蔵が、なんと三蔵も!(※うち一蔵は、塩竈由来の酒蔵。)
宮城県は金賞受賞率が全国1位
また、宮城県は平成27年度全国新酒鑑評会での金賞受賞率が全国1位、平成15年度以来・金賞受賞率1位が5回という、まさに「日本酒といえば!」の県です。
酒の肴と言いますが、塩竈市は陸奥国一宮である鹽竈神社の門前町でもあり、御神酒酒屋として日本酒が造られていたという歴史があります。
伊達政宗が東北に広めた酒造り
日本酒が東北の地に広まったきっかけは、伊達藩が江戸で消費される米の半分を賄っていたそうで、伊達政宗が奈良県から酒造りの技術者を連れてきたのが始まりと言われており、当時の日本酒は統制品で、酒造株を受けないと酒造りが出来ず、決まったエリアでの商売でした。
また、一つの宿場町に一軒の御神酒酒屋という統制があったそうですが、塩竈は鹽竈神社の御膝下ということで、神社からお米を頂いて造り始め、1600~1800年後半から二軒の御神酒酒屋(阿部勘酒造店・株式会社佐浦)として、酒造りが許されたという背景があります。
戦後は、阿部勘酒造店(創業1716年)・佐浦(創業1724年)・麹屋酒造店・勝来酒造・小松酒造の5社あったそうです。
塩竈へいらした際には、歴史的な面から酒蔵を見学しながら、まち歩きするのもオススメです!