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熊本地震、東北から震災経験ある人材を派遣。人命救助と支援物資供給

熊本地震、東北から震災経験ある人材を派遣。人命救助と支援物資供給

    CATEGORY: AREA:宮城県

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支援物資不足を訴える、SNS投稿。

広範囲で連続的に地震が発生し、避難者が18万人を超えた熊本地震。現場の混乱、倒壊を恐れた車中泊の増加など、様々な要因が重なり、支援物資の供給が追いついていません。
□参考:毎日新聞

東北からは、災害派遣医療チーム(DMAT)に続き、東日本大震災で支援物資の調整を経験した県庁職員が派遣されました。

熊本地震、東北から震災経験ある人材を派遣

甚大な災害が発生した場合、優先すべき人命救助。

そのためには、救急車両が通れるよう、被災地の方が避難できるよう、救助や医療のプロフェッショナルが優先的に行動できる環境を作る必要があります。地域外の素人がむやみに行動すると、現場の混乱を招いてしまう可能性があるためです。

東北からも、岩手・宮城・山形・福島の医師や看護師、薬剤師たちが災害派遣医療チーム(DMAT)を結成し、16日に現場へ出動しました。

厚生労働省の派遣要請を受け岩手、宮城、山形、福島4県の8チーム40人が16日午後8時ごろ、航空自衛隊松島基地(東松島市)から輸送機で福岡県の築城(ついき)基地へ向かった。医師や看護師、薬剤師によるチームが状況に応じて熊本、大分などで活動する。搭乗前、福島県立医大の医師塚田泰彦さん(49)は「5年前の恩を返したい」と誓った。

□出典:河北新報オンラインニュース

DMAT(ディーマット)とは、Disaster Medical Assistance Teamの略です。

医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、急性期(おおむね48時間以内)に活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。

□出典:DMATとは?

まずは、負傷者の生存率に大きく関わる「発生から72時間」という時間との戦いになります。

支援物資を避難者へ分配支給する

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それと同時に、避難者の命と生活を支える支援物資の供給手配も必要になります。SNS上では、避難場所の多くで支援物資が不足していることが訴えられています。

物資不足地域・情報 Facebookページ

フェイスブック上に開設された「物資不足地域・情報」のページでは、女性が「熊本市南区の老人ホームや公民館に子供やお年寄りがたくさんいるが何も足りない。助けて」と投稿。別の女性も「熊本市東区の避難所で衛生状態が悪くなってきている。除菌シートや体を拭けるシート、飲料水、衛生用品、食料などがない」と訴えた。

□出典:産経ニュース

まずは、車中泊や指定避難所以外に避難している人々も含めて、各避難場所の状況を正確に把握し、全国から届いた物資をどのように分配して支給するかを管理する必要があるはずです。

そのための人手が圧倒的に不足しています。それを受けて、宮城県は東日本大震災で支援物資の調整を経験した県職員を派遣しました。

県は17日、東日本大震災で支援物資の調整を経験した職員ら4人を熊本県庁へ派遣することを決めた。18日朝、現地へ向けて出発する。県危機対策課によると、国を経由して熊本県が受け入れる支援物資を調整する職員が必要と応援要請を受けた。

□出典:産経ニュース

支援物資の支給を管理する行政サイドの人手不足を解消すると同時に、各避難場所にいる市民との連携も重要ではないかと感じます。

情報(避難者の人数、どんな人が集まっているか、不足している物資など)を正確に共有・把握し、物資が適切に分配・支給される仕組みをつくることが求められています。