世界遺産で有名なユネスコが行う「世界記憶遺産」(世界の記憶) 事業。日本ではあまり知られていない!? 日本の「世界記憶遺産」についてまとめてみました。
「フランス人権宣言」「アンネの日記」なども登録。ユネスコ世界記憶遺産
ユネスコの世界記憶遺産事業は2年に1度、審査を経て登録がなされるもので、これまでに「フランス人権宣言」「アンネの日記」「ベートーベン第9交響曲の草稿」などが登録されています。
1カ国2個までの申請となり、国と国が共同で申請するケースもあります。
以前は「世界記憶遺産」と称されていましたが、英語表記である “Memory of the World” にあわせ、文部科学省では今年に入ってから「世界の記憶」として名称が統一されています。
参照元:産経新聞 2016年6月20日の記事
日本初の登録は炭鉱夫が残した絵画や日記
画像:山本作兵衛 炭鉱記録画公式サイト/ スクリーンショット画像
日本で初めての世界記憶遺産登録となったのは「山本作兵衛氏による炭鉱の記録画など」。2011年に登録されています。
山本作兵衛氏は、福岡県で生まれた生粋の炭鉱夫。小学生の頃から炭鉱の手伝いを始め、炭鉱夫として歩んだ50年の人生のうち18の炭鉱で働いています。
明治・大正・昭和初期にかけて在りし日の炭鉱の姿を描いた584点の記録画は、緻密で正確。貴重な歴史民俗資料として福岡県の有形民俗文化財にも指定されています。
世界記録遺産では、絵画4点、日記59点、原稿などの7点も含めた合計697点が登録されました。
参照元:山本作兵衛氏 炭鉱の記録画 絵師・山本作兵衛