丸の内朝大学で始まっている、宮崎県綾町(aya100)の地域リブランディングクラス。
第3回となる講義が開催されました。
綾町を紹介する映像製作や、商品開発のサポートなどを行い、「綾町の魅力を100年後まで伝えよう」という思いで活動するaya100。
今回朝大学に登壇したのは、オーガニックライフ・プロデューサーとして活躍する鏡晋吾さんです。
綾町産の米粉を使って開発された「グルテンフリーカレー」の事例を、売れる特産品開発について語りました。
鏡さんは、無報酬・ボランティアで自身の研究活動の一環で参加いただきました。
グルテンフリーカレーでお米の消費量を上げたい
右側が、今回開発されたグルテンフリーカレー
「綾町の課題はたくさんあります」と語り、その大きな課題のひとつに、お米の消費量が激減しているを指摘します。
「50年間で半減するほどに、お米の消費量が激減しているんですね。消費量が減るから、適正な販売が行い辛く、生産者が疲弊している現実があります。有機農業のまちを支える方法は、たくさんありますが、そのひとつに、適正な価格で流通させることがあると思おます。」
この思いが、綾町の野菜を使ったグルテンフリーカレー開発の背景にはあるといいます。
お米の消費量をどう増やすかという地域課題に対して生まれたのが、カレーというアイデアでした。
「実はグルテンフリーカレーには、玄米米粉を使っています。私たちが出した答えが、消費量を増やすために、お米の食べ方を変えるということでした。そこから綾町の玄米を、綾町で米粉にし、カレーにするという商品が生まれたんです。」
次のブームを狙ったグルテンフリー
あるデータによると、日本人は1年間に78回もカレーを食べているというデータがあるそうです。
つまりカレーを米粉にしてしまえば、お米が食べられる回数が多くなることが明らかです。
そしてグルテンフリーカレーは、「グルテンフリー」にこだわることで、安心・安全で、健康にも配慮した商品となっています。
「グルテンフリーカレーという名前からもわかるように、グルテンフリーということを大きく打ち出しています。これは私たちがこだわった部分で、グルテンフリーにし、アレルギーであったり、ダイエットにつながったり、メンタル面・体調面両方に良いカレーにしようと考えました。」
商品への追い風も吹いているといいます。
世の中のグルテンを抜くことで体質改善につなげるというムーブメントや、マクロビオテックの流行などを受けて、食と健康を考えている層に届き、強豪に比べ少し割高な商品にも関わらず、快調な売上を記録しているそうです。
みんなで、グルテンフリーカレーの販売とPRを強化していきたい
何も課題がないようにも見えるグルテンフリーカレーですが、朝大学に期待することは何なのでしょうか。
「グルテンフリーカレーの販売とPRの強化ですね」と鏡さんは語ります。
「このカレーは、まだ宮崎県外ではほとんど販売されていません。地本のメディアで反響をいただいているというのが現状です。だからこそ、宮崎の良さを知ってもらって、東京での販路拡大などにつなげていきたい」
眠っていた綾町の地域資源から生まれたグルテンフリーカレーが、更に広まるためのアイデアが生まれようとしています。