2014年のJIDFの調べでは世界でもっともチーズを消費する国はフランスで、一人当たり年間21.3kgものチーズを消費しています。
日本は、その10分の1程度の2.3kgですが、全体の消費量は穏やかに伸びており、1990年の日本の年間チーズ消費量が15万3千トンだったのに対し、2014年では29万8千トンに達しています。
成長の要因はナチュラルチーズの消費の増加ですが、2009年の統計では、プロセスチーズの消費量は半分近くと、日本独自の比率となっています。
国内では埼玉県が消費量トップとなっています。
平均の1.5倍の消費を誇る埼玉県
総務省の2009年の家計調査では、埼玉県の家庭でのチーズ消費量は1世帯あたり年間3,317gで全国平均の1.5倍程度の消費量となっています。
実際は、外食でもチーズを消費しているので、一人当たりの消費量はその数倍になると予想されます。
また、埼玉県は宅配ピザ店の10万人あたりの店舗数も全国トップ10内に入っており、パスタの消費量も全国1位の4,262g/年・世帯となっていることからも、イタリア料理のようなチーズを多く使う料理を好む傾向にあり、家庭でも利用してることが分かります。
実際、ハムの消費量が全国5位、豚肉・トマトの消費量が全国6位とイタリアンに関連する食材の消費量も上位を占めています。
埼玉の消費量を反映したパスタ
埼玉の消費量の特徴が反映されたパスタと言えばカルボナーラです。
食材にはパンチェッタ(豚肉:6位)または、サラミ(ハム:5位)そして、牛乳・クリーム(1位)にパスタ(1位)が使われています。
秩父市には、昭和の映画館を改装したイタリアンのお店TRAGHETT(トラゲット)があります。
ここのカルボナーラは、豚肉を塩漬けにするパンチェッタに自家製のものを使っており、本格的な味付けとなっています。
また、草加市にあるMARCは、ワインバーを併設したレストランで、パルミジャーノレッジャーの大きな塊の上でパスタをあえて熱で溶けたチーズを直接からめる調理法が人気です。
秩父の伝統鍋の進化系
秩父の南西部に位置する日高市には、奈良時代に戦から逃れて渡来した高麗人が、高麗郡という地名を付け生活してきました。
彼らの生活に根付いた郷土料理が高麗鍋です。
高麗鍋は地場野菜とキムチと高麗にんじんが入っていれば良い為、様々な進化系が生まれています。
あるテレビ番組で取り上げられた高麗鍋は、チーズと牛乳をふんだんに使っています。
具に白菜・にんじん・ごぼう・大根を入れ味噌と牛乳で煮込みとろけるチーズを入れます。
さらに煮込んだものを、おわんに盛り付け、その際に高麗にんじん入りのキムチと青ネギ、粉チーズを散らして食べます。
乳酸菌が腸内環境を良くする効果もあり、美肌も期待できると紹介されました。