高知・南国市には後免(ごめん)という町があります。
以前、御免駅について書いた記事はコチラ。
111年の歴史と25kmの長さは日本一!高知県が誇る、懐かしい電車風景を体験しよう!
1月、南国市後免町で「第12回ハガキでごめんなさい全国コンクール」が開催されました。
大賞は、終戦翌年のエピソード
今年の大賞は、終戦翌年の復員列車でのエピソードを書いた新潟市の今井さん(98)のハガキが選ばれました。
復員列車とは、戦争を終え故郷に帰る人を乗せる列車のことです。
貴女方の心温まる親切気を、一時的ですが疑ってしまった私です、とハガキは始まります。
昭和21年の春のこと。
長崎・佐世保を出て、故郷の新潟に向かう際、復員列車が大阪駅で長時間停車しました。
そこに、配給された白米を炊いてくれるという女性たちが現れます。
最初、持ち逃げ?と疑った今井さんの元に、1時間後にほかほかに炊けた銀舎利が届きます。
涙が出たそうです。
御恩は忘れません、という内容です。
もう70年も前のことです。
名前もわからない相手への、謝罪と深い感謝の気持ちが伝わります。
審査では「時代を映し、この方にしかできない謝罪」として評価されたそうです。
1000通を超える手紙がとどくコンクール
今回のコンクールでは、43都道府県から1083通のハガキが届きました。
個人476通、小学生から高校生までの607通です。
大人も子どども、なかなか言えないごめんの気持ちってこんなにあるのですね。
入賞作品は、2月1日から29日まで後免町の「ごめん・よってこ広場」に展示されます。
お近くの方は是非足を運んでみてはいかがでしょうか。
寄稿者: 川村真由美
「食」を中心とした地域おこし企画の立案や、企業コンサルティングを行う。笑顔と情熱でプロジェクトを盛り上げるムードメーカー。高知が大好き。
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