2015年は、地域に人が流れ、地域発のクリエイティブが話題になり、「地方創生」元年と言える一年だったと感じる方も多いかと思います。
2016年も、この流れはますます加速していくと考えられます。
なぜ今、地域が注目されているのかを改めて整理しておきましょう。
今、地域が注目されている3つの理由
地域の話をする観点は、色々と考えられますが、今回は都市と地域を比較することで、その魅力をあぶり出してみたいと思います。
1. ビジネスチャンスにあふれている
東京をはじめ、都市は成熟した産業構造を成しています。
都市部では、一次産業から二次産業へ、そこから三次産業へと、経済が発展するにつれて産業内部でも構造変化が起こり、現在では三次産業が主流をなしています。
一方で地域に目を向けてみると、産業の高度化はまだまだこれからだといえます。
一次産業、二次産業から三次産業への構造変化の隙間が多く残っているということです。
つまりそれだけ容易にビジネスに参入できるチャンスがあるということがいえます。
2. 伝統技術など地域ならではのリソースがある
なぜ都市が発達したのかといえば、そこが情報の交差路であり、産品の交易の場であったからということができます。
もとを辿れば、都市で流通するものの多くは地域からもたらされたもの。
現代では、インターネットをはじめとする情報発信、交通網の整備による流通の便の向上などによって、地域にいながら情報発信や物流が可能になりました。
農産物や伝統産業を考えるとわかりやすいですが、地域の方が昔ながらの資源を活用した産業が盛んです。
これらを資源として、世界にアピールすることが容易になっているのです。
3. 固定費を抑えることができるため、戦略が立てやすい
地域に根ざしてビジネスを行いたいという時にメリットになるのが、土地代などビジネスを行う上で先行投資になりやすい部分の費用が安価に抑えられることです。
都市と地域で、情報発信や流通で同じ土俵に立てるとなった現在では、コストが高い都市部でビジネスを行うのか、安い地域で行うのかということが戦略にも影響していきます。
地域から、うまく情報発信を行うことで、コストを掛けずとも大きな成果をあげられる可能性が高いといえます。
国の方針も活用しよう
地方創生の取組は、現在政府が力を入れているアベノミクス第2ステージの柱だとされています。
2016年3月末には、各自治体が策定を行っている「地方版総合戦略」が全て出揃い、いよいよ「実行」となる年となります。
これから地域に飛び込み、ビジネスを始めようという方は、その地域の総合戦略を覗いてみましょう。
行政を頼るのではなく、活用するヒントがあるはずです。
2016年も、地域の動きから目が離せません。