ものづくりの国・日本には現在1,200を超える伝統工芸品があると言われています。その中で全国に200弱のみある”伝統的工芸品” についてまとめてみました。
“伝統工芸品”と”伝統的工芸品”の違いって?
明確な定義はなく、一般的には長年に渡り受け継がれている技術や技法を用いて作られた工芸品の総称として使われる “伝統工芸品”。
その一方で、法律に基づいて指定された工芸品は “伝統的工芸品” とされています。
結構細かく指定されている! “伝統的工芸品” の条件
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伝統的工芸品は、昭和49年に制定された「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づいて経済産業大臣が認定するもの。
その条件は大きく5つに分かれ、 “その地で生まれ昔ながらの形で現在に伝わっている” ことを感じられるものとなっています。
1.一般の人々の日常生活に使用される工芸品であること。
2.製造過程の主要部分が手工業的であること
3.100年以上の歴史を有し現在まで続く伝統的な技術や技法によって製造されたもの
4.100年以上の歴史を有し、現在まで続く伝統的に使用されてきた原材料であること
5.工芸品が製造される地域において10企業以上、または30人以上の従事者が製造に携わっていること
参照元:経済産業省 東北経済産業局 伝統的工芸品の指定要件
伝統的工芸品が多い都道府県はどこ?
平成27年6月現在で伝統的工芸品に登録されている品は全国に220品。日本国内で認定数が多い都道府県を見てみました。
1位:京都府
トップを走るのは京都府。
西陣織、京鹿の子絞、京仏壇、京仏具、京漆器、京友禅、京小紋、京指物、京繍、京くみひも 、京焼・清水焼、京扇子、京うちわ、京黒紋付染、京石工芸品、京人形、京表具の17品が登録されています。
2位:東京都
京都に続くのは東京。
村山大島紬、東京染小紋、本場黄八丈、江戸木目込人形、東京銀器、東京手描友禅、江戸鼈甲、東京アンチモニー工芸品、多摩織、 江戸和竿、江戸指物、江戸からかみ、江戸切子、江戸節句人形、江戸木版画、江戸硝子の16品が登録されています。
2位:新潟県
16品の登録で東京に並び同率で2位となったのは新潟県。
塩沢紬、小千谷縮、小千谷紬、村上木彫堆朱、本塩沢、加茂桐箪笥、新潟・白根仏壇、羽越しな布、長岡仏壇、三条仏壇、 燕鎚起銅器、十日町絣、十日町明石ちぢみ、越後与板打刃物、新潟漆器、越後三条打刃物が登録されています。
伝統的工芸品の一覧はこちらから。経済産業省 東北経済産業局 伝統的工芸品指定品目一覧 (平成27年6月18日時点)