京都観光おもてなし大使にして、地域活性化プロデューサーの肩書をもつ島田昭彦さん。
「伝統とモダン」をキーワードに、京都のまちづくりを通して、京都を世界に発信している仕掛人です。
テレビ東京「ガイアの夜明け」でも特集された京都市動物園のリニューアルに驚いた人も多いはず。
「地域だろうと、どこだろうと関係なくて、ビジネスの基本は同じ。
人が買いたいと思うようなものを作らないといけないんです。」
と語る島田さん。
稼ぐ地域をつくるためのコツを聞きました。
稼ぐ地域をつくるために必要な3つのこと
1. 思いつきで始めない
何事も、コンセプトが大事です。
思いつきで進めてしまうのは危険です。
考えるといっても座学だけをしろというわけではなくて、しっかりリサーチしたり、足を運んだりして、経験して考えることが大事だということは間違えてはいけません。
それらを行った上で、コンセプトが大事です。
2. 人脈を活かす
横との連携は必須です。
地域の人と、分野を超えて横の繋がりをもっているかどうかです。
なぜそれが必要かというと、そうすれば情報が集まってくるから、失敗しにくいんです。
それぞれの地域で、ここでしかできないこと、ここだからこそできることを発信して行きながら、つながりながら相乗効果をあげられるようにするのが大事だと思いますね。
3. 他がどういう稼ぎ方をしているかを知って活かす
「地方で稼ぐ」ことは特別ではないと考えないといけません。
ビジネスの鉄則はそのまま活かすことができるからです。
ビジネスの原理原則は変わらないし、地方は楽勝ということもないです。
人がお金を出す要因である、
・役に立つ
・楽しい
という2つは全く変わりません。
どうすれば人がお金をだしてくれるかを研究・分析することが大事で、これはビジネスの基本中の基本ですよね。
しかし地域では、人が買いたいと思うものではなくて、自分が良いと思うだけの独りよがりが多すぎるんです。
それは課題です。
解決は、一朝一夕ではできないから、仕掛ける人も、色々と知って経験を作って、意識してやっていかないといけないと思いますね。
京都は、140万人の承認がいるから強い
人が地域をつくるのであって、地域が勝手に稼げるようになるわけではありません。
京都はすごいと言われますが、歴史があるだけではなくて、その上でいろいろな仕掛けを考えている人がいるから、人が集う地になっていると思っています。
商人が140万人いる。
それが京都の強さです。
京都はずっと同じではないんです。
おもてなしの心がありながら、去年と変わっていること。
変わり続けないと人は来なくなります。
京都だから、ということはあまりないんです。
絶えず、自分たちで新しい物を作り出しているし、パリは、ロンドンは・・・と意識を向けて、どういう接客が気持ち良いんだろうかと考えているんです。
これがない人は、もてなせるわけがない。
「地域で稼ぐ」ことを目指すなら、お金を出す仕組み、気持ちを知らないと絶対稼げないと思いますね。