日本舞踊をもっといろいろな人に知ってもらうため「紅白歌合戦」「オシャレ工房」「おネエ★MANS!!」のTV出演など日本舞踊家としては異例の活躍をみせる彦太さん。日本舞踊の美しいしぐさや動きを生かし、日本女性の美しさを磨くお手伝いもしたいと話す彦太さんにインタビューしました。
常に新しい挑戦が生まれる『舞踊家』の魅力
日本舞踊は、踊ることをはじめ邦楽や衣装など総合芸術なんです。
だから学ぶことが多くあきることがありません。
それに学びが増えてくると余裕ができてきて、更にみえる部分が広がります。そうするとまた新しい発見がある。
この繰り返しで年々、魅力を発見し続けられることだと思います。
また舞踊家の踊りというものは、流行で変わるような一過性のものはありません。
何百年もずっと前の日本人も同じ踊りを踊っていたんだし、同じ踊りを多くの舞踊家が踊ってきたんです。
なんかそう考えると面白いでしょ?
そこで「じゃあ私はどのようにアレンジして踊ってみようか?」って考えるのもとても楽しいですね。
前回はこうやったから次回はこうやってみようとか、今回はこのようなお客様だからこう踊ってみようとか、本当に終わりがない。
こうやってどんどんやりたいことがあり続ける奥の深さも魅力のひとつだと思います。
『日本舞踊』の魅力は、「美」
美しいといってもいろいろあると思いますが、まず「見た目」が美しい。着物の色や柄は、日本にしかないものもたくさんあります。
大正時代の紋ちょうがいまだに若い人や外国人に人気だったりしますよね。
それにカツラだってとても繊細で、これは絶対に日本人じゃないと結えないと思うんです。私は海外にいって踊ることもあるのですが、髪結いだったり飾りのセンスだったり、外国の方には理解が難しくお願いはできません。
こう思うと、江戸時代から日本の技術って本当にすごいと思う。
海外にいくと日本人のポテンシャルは世界一だと思います。
それと「礼儀作法」も美しいですよね。
生徒さんとのお稽古のとき、最初と最後に正座して「お願いします」とご挨拶するのですが、本当に「お願いします」と思っているかどうかって見ててわかる。
ハグのように直接的なものもいいけど、正座して「お願いします」と気持ちを伝える作法は美しいと思う。面倒くさいと思うかもしれないけど、その精神はとても素敵なものだと思うんです。
この日本固有の美しい所作や精神を、もっともっと多くの方に知ってほしいと思っています。
エンターテイメント”の日本舞踊を広めたい
日本舞踊は人目に触れる機会も少なく、認知度も低いように感じます。
また三味線や鼓などの日本固有の楽器による伴奏は素晴らしい音楽である半面、歌詞が難しかったり唄い方が特殊で聞き取れなかったりとっつきにくい部分もありますしね。
だからいまや日本でも“古典芸能”というだけでは生きていけなくなると思うんです。
だから私はビジュアル的に日本の総合芸術を楽しんでもらえるような、“観て楽しむエンターテイメント”の日本舞踊を広めたいと考えています。
衣装だったりステージの仕掛けだったり、あまりわからない人でも観てて「日本舞踊っておもしろい!」と感じてもらえるような。
それでそれをきっかけに、日本舞踊の奥深さを堪能してくれる人が少しでも増えればと願っています。100年前の江戸時代に創られた芸能でも、楽しいものは楽しいんですよ。
でもそこで興味をもってもらったとしても観る機会がなければダメですよね。
今は気軽に目に触れるような場所で踊る機会が少ないので、今後は公共のさまざまな場所で踊る機会を作っていきたいと思っています。
日本舞踊は狭いスペースやどんな場所でも踊れるうえにとても華やかな演出ができるので、ぜひお気軽にご依頼いただければと思います。
「日本舞踊っておもしろい!!」と感じてもらい、それをきっかけにその奥深さを堪能してくれる方が少しでも増えればと願っています。お教室は、兵庫県芦屋市にておこなっております。出演依頼、お教室についてのお問い合わせはコチラまで
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