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地方移住から24年後に音楽で開業。時間をかけたからこそできた、私のコミュニティ

地方移住から24年後に音楽で開業。時間をかけたからこそできた、私のコミュニティ

    CATEGORY: AREA:群馬県

「地方移住」と言うと、地方での生活に憧れた若者が選ぶ新たなライフスタイルのように感じる昨今。しかし女性の場合、結婚相手の都合で移住を決意せざるを得ないケースも多々あるのが実情だ。筆者も、東京から夫の故郷である群馬県に移住してきたのが5年前。それ以来、移住してもなお、自身の生き方・働き方を輝かせようとする女性にたくさん会うことができた。

スマイルビート代表・清水和美さんも、そのひとり。「やはり女性ってすごい!わたしも頑張ろう!」―そう思わせてくれた、同じ九州出身の女性だ。

ドラムサークルやサンバショーを展開する「スマイルビート」

百聞は一見に如かず。まずは、こちらの動画をご覧いただきたい。

老若男女が一体となり、こんなにも楽しそうな輪を見たことがあるだろうか?この中央で場をファシリテートする女性こそが、今回ご紹介する清水さんだ。

ドラムサークルでファシリテートする清水さん

清水さんが代表を務める「スマイルビート」。一言で言うなれば、清水さんの音楽事務所になる。しかしちょっと変わっているのが、単なる楽器の教室やスタジオ経営などではなく、ドラムサークルやサンバショーなどを主体としているのだ。

ちなみにドラムサークルとは、皆で輪になって世界の打楽器を演奏するという、アメリカ発祥の音楽活動のこと。「指揮をとる」のではなく「ファシリテートする」という表現を使うのは、ドラムサークルには正解や間違い、そしてゴールなどはなく、その人の持つ潜在能力を引き出しながら楽しい時間の手助けをする……という役目だからだ。

サンバに出合ったのは、大学時代のころ。学業の傍らでさまざまな音楽の仕事をしていた清水さんは、ある日仕事仲間に誘われて浅草サンバカーニバルに出場することになった。すると、プロの音楽家をかき集めたチームで、初出場ながらいきなり3位に!

そのときの高揚感、開放感が自分にすごく合っていて心地よかった。元々大学で打楽器を専攻していたこともあり、夢中になるまでに時間はかかりませんでした。