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地方創生ICT特集:AI・ロボット時代は、地方こそイノベーションが起きる(Eyes, JAPAN/会津若松市)

福島県会津地方の中心都市、会津若松市。

日本初のコンピュータ専門大学として開設された公立大学・会津大学を有し、初代学長・國井利泰氏の影響を受けた多くの学生が様々な分野で活躍している。

1995年、インターネット黎明期から拡大期の分岐点。同大学で通訳翻訳員をしていた一人の男性が、現役大学生と共に「あいづ・ジャパン」を創業した。

「魔法のようなデジタルカルチャー」をつくる会社を目指し、1997年に同社を法人化、その後も積極的にグローバルな活動を続け、2006年に商号を株式会社Eyes, JAPANに変更。

会津で本格的ベンチャー企業を目指し続ける、株式会社Eyes, JAPAN 代表取締役社長 山寺 純さん。

持続可能な地域づくりを実現するために、全国で地域課題を解決する起業家育成とビジネス創出に取り組む、地域ビジネスプロデューサーの齋藤潤一さんと共に会津若松を訪れ、山寺さんにお話を伺った。

山寺 純氏(写真:左)
株式会社Eyes, JAPAN 代表取締役/チーフ・カオス・オフィサー
1968年福島県会津若松生まれ。ビートルズ世代の両親に英語の英才教育を受けて育てられる。高校卒業後、東京ディズニーランドジャングルクルーズの船長やカフェ店員などフリーターとして過ごす。その後、東京で就職するが、1993年に故郷である会津に帰郷。会津大学で通訳翻訳員となり、インターネット創成期と出会い、インターネットの無限の可能性に魅了され、1995年に当時の学生と共にあいづ・ジャパンを創業。以降、テクノロジーのエッジを追求しているChief Chaos Officer(最高混沌責任者)。

齋藤潤一氏(写真:右)
地域プロデューサー。慶應義塾大学大学院 非常勤講師/MBA (経営学修士)
1979年大阪府出身。米国シリコンバレーのITベンチャーで、ブランディング・マーケティング責任者を務め、帰国後に起業。震災を機に「ビジネスで持続可能な地域づくり」を使命に活動開始。ガイアの夜明け・NHK・日経新聞等に出演・掲載。

正解の無いカオスからイノベーションは生まれる

山寺さんが目指される「魔法のようなデジタルカルチャー」をつくる会社とは、何なのだろう。

業務としては、システム開発・ネットワーク構築・デザイン制作・企画立案・セキュリティなどを行なっている会社だが、多くの人から「何をやっている会社かよく分からない。」と言われるという。

齋藤:どのような領域でビジネスをされていますか?

私たちは、ITの世界でビシネスをしていますが、その中でも、エッジ(最先端)のところしかやらないんです。何やっているか分からない会社とよく言われますが、褒め言葉だと思っています。

自分の親に説明できない仕事をしないと。親の世代が想像できる仕事だと、この業界では大したことないと思っています。

山寺さんは、創業してから20年以上、その考えはブレていないと伝えてくれた。エッジを探求し続け、安定はしないが、そこに新しいものが、イノベーションが生まれるという。

正解のある仕事は消失する

山寺さんは、そのような形でビジネスを行う理由の1つとして、AIやロボットの進化によって今後起こり得る “技術的失業” について言及された。

齋藤:なぜ、エッジを探求し続けているんですか?

自分たちがやっているのは、正解が無い仕事を追い続けることです。今後、正解のある仕事は消失しますよね。

スナックのママやバーテンダーは面白い仕事です。食事やお酒は奥が深い。ただ食べるだけ、飲むだけならどこでも良いですが、お客さんはそのママやバーテンダーに会いに行くんですよね。

どんな人が来るか分からない場で、人と接するコミュニケーションには正解が無い。そのような正解の無いことを追求する仕事は、これからも残る。

地方こそ、イノベーションが起きる

山寺さんは、海外にも頻繁に行かれている。色んな地域に軸足を置いておくことで、選べる選択肢が増えると伝えてくれた。そして、フラットな視点から見て、地方と東京、それぞれに課題があるという。

齋藤:地方移住を検討している人が、東京に多くいます。地方にはどんな課題がありますか?

一言でいえば、死に至る病です。夕張のように、今まであったものが、ごっそり無くなる可能性もあるわけです。心がえぐられます。

ただ、それでも、東京にいるよりは、地方にいた方が良いと思います。日本の中では東京が大きな存在ですが、グローバルで見た時にはまた違います。

齋藤:なぜ、地方の方が良いと思うのですか?

確かに地方には、イノベーションを阻害する要素がたくさんありますが、東京は便利で満足できてしまうため、危機感を感じられない茹でガエル状態だと思っています。

ペインが無いと、イノベーションは生まれません。地方に居ると、ヒリヒリ感や危機感をリアルに感じることができます。

山寺さんは、リアルな危機感があるからこそ、リスクを取ってでも、エッジを探求し続けているのだ。

ITが先行してはいけない

イノベーションと聞くと、ITで課題解決と安易に考える人もいるが、決してそうとは限らない。山寺さんは、ITの会社をやっていると思っていないという。

齋藤:ITで全部より良くなると、勘違いしている人も多い気がしますが?

ITというのは、早く安くできる手段でしかないんです。なので、自分たちはIT企業ということにこだわっていません。

ITが先行しているのか、課題が先行しているのか、注意する必要があります。「このIT技術を使って、何かできないか?」という考えになっていないかということですね。それは、違います。

地方でも、選択はできる

地方で生きていくためには、今後どのような姿勢や考え方が重要になるのだろうか。山寺さんは、最後にこのように伝えてくれた。

地方は、沈没しているという現実をまずはきちんと認識する必要があると思います。ただ、地方でも、どんなことにチャレンジするか、どんな生き方や働き方するかは、選択できます。

20年以上前、インターネットが普及し始め、その場にいなくても様々なことが可能な環境ができたにも関わらず、実際は首都圏集中が進んだ。

今、大きな分岐点に向かい人類が進み続ける中で、個々の選択する力が試されている。

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