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【伝統工芸品で地域貢献】ポンピン堂 大野耕作さん・工藤資子さんインタビュー(2)| 東京都

ポンピン堂 大野耕作さん・工藤資子さんに伺いました

ポンピン堂代表の大野耕作さんのモノづくりの理念についてのインタビューに続いて、今回は大野さんと、奥さまであり江戸型染め屋「更銈(サラケイ)」の5代目である工藤資子さんに、まちづくりGIFTとのコラボプロジェクト【伝統工芸品で地域貢献】についてお伺いしました。

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(写真:2014年10月に行った新製品開発会議にて)

まず大野さんにお伺いします。
プロジェクトの話を聞いた時の思いや、決断に至った決め手を教えてください

最初に鏡さん(=まちづくりGIFT理事)から今回の話を伺った時、まず「驚いた」というのが正直なところです。
「何故、ウチなんだろう!?」と。(笑)
まちづくりGIFTのメンバーは、皆さん各分野の一線で活躍する人ばかりです。
常に問題意識を高く持って、様々な物事をよく見ている。そんな人たちが数ある産地や作り手の中から「ポンピン堂と一緒にやりたい」と言ってくれた。
これは非常に嬉しいし、とっても光栄な事です。

今回のプロジェクトで成し遂げたいことは何ですか?

今回のプロジェクトは、ただプランを用意して寄付を募るのではなく、多くの方々と意識と課題を共有してもらう活動です。
伝統的な産地・産業が抱えている課題を皆さんと一緒に考えることから、次の世代へと繋がるものが必ず生まれてくると思います。

宮崎県の飫肥杉と、東京都の型染め。距離は離れていても、そこに掛ける想いは同じだと思っています。
二つのプロジェクトが重なり、そこに参加してくれる人々の想いが重なることで、二つの点が一本の線に繋がり、さらに面の活動へと拡がっていく気がしています。

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(写真:2014年9月に松屋銀座で行われた「銀座・手仕事直売所」にて)

次に資子さんにお伺いします
「更銈(サラケイ)」の5代目として、江戸型染めに対しての思いをお聞かせください。

家業のサラケイを絶やさないために始めたポンピン堂、少しでも多くに方に型染めを知ってもらいたくて始めたポンピン堂が、紆余曲折ありながらも最近では沢山の人に手に取ってもらえるようになってきました。

しかしそれと同時に、ポンピン堂では型染めとしてはエントリーラインであるがゆえ、コストや時間の制約により中々出来ないことがありました。
私は本業のサラケイとしては、沢山のやり残していることがあるとも感じ、焦りにも似た気持ちがありました。

とは言っても、まだまだブランドとして成長していく必要のあるポンピン堂と、絶やしてはならない家業のサラケイをどのように平行させていくか、そんな悩みを持っています。

そんな中、今回のプロジェクトの話を聞いた時の思いを教えてください

そんな悩みを抱えている時に、まちづくりGIFTの人たちに声をかけて頂きました。
恥ずかしながら、最初はいろいろな先入観がありました(笑)。
まず、「クラウドファンディング=資金集め」というイメージが強かったのです。そして「ネットを通じての情報発信が非常に難しいのでは?」という思いです。
私はもともと人と直接会って話すタイプで、電話もあまり好きではありません。
PCやスマホの画面を通じての発信は、一方的なものにならないか?という心配がありました。

その気持ちが変わってきたのはどのようなところからですか?

何度もメンバーの方々と会い、お話を重ねる中で、まちづくりGIFTの考えを知り、そこに共感しました。
「資金集めが目的なのではなく、問題や課題を一緒に考えて貰うためのきっかけ」という考え方です。
また正確な情報を発信すれば、ネットの利点を十分に活かしながら、多くの方に想いを伝える事が出来るのだと思い、挑戦してみようと思いました。
皆さんの「情報=想いを伝える」力を感じることで、「このプロジェクトを一緒にやっていきたい」と強く感じるようになりました。

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(写真:2014年10月に行った新製品開発会議にて)

最後にお二人にお伺いします。
今回、ポンピン堂とまちづくりGIFTが出会うきっかけになったのが藤巻幸大を通じての縁でしたが、その人のつながりについてどう感じていますか?

(耕作さん)このご縁が、バイヤー・藤巻幸大さんから繋がっているという事が、僕たちにとっては特別な意味を持ちます。
藤巻さんは、亡くなられた今でも非常に大きな存在です。ものを作る時、「あの人だったらどう思うかな」と頭の中で考える、物差しのような存在です。
その藤巻さんの薫陶を受けたメンバーと、一緒に活動できる事はとても嬉しく、多くの刺激を受けています。

(資子さん)生前、バイヤーさんとしても非常にお世話になっていたのですが、とても著名な方なので、ポンピン堂の事を評価していただいても「数あるメーカーの一つ」として評価いただいている、ぐらいに思っていました。それでもモノ作りをする私たちにとっては非常に嬉しく、励みになりました。
ところが藤巻さんが亡くなられた後、色々な方から「藤巻さん、ポンピン堂のことを色々なところでよく話していたよ」と聞かされました。
とても驚きましたが、同時に本当に嬉しく感じました。
作り手として何より有り難いことで、ずっと大切にしたい思いです。
こうしていただいたご縁を大切に活かし、多くの方につながる取り組みにしたいと思っています。

最後にまちづくりGIFTより

今回の飫肥杉とのコラボによるモノづくりは、今後ずっとポンピン堂さんと進めていく「伝統工芸品で地域貢献」プロジェクトのほんの始まりにすぎません。
50年ぶりに東京都台東区に工房を移転し、3年後には150年を迎えるタイミングで、ずっと続いてきた江戸型染めの伝統を継承し、次世代につなげていくための課題を一つずつ解決していきたいと思っています。
この課題は、日本各地で地域と密着して手仕事の活動している人たちの共通の課題であり、未来の子どもたちたちへの持続可能なまちづくりに通じると考えています。

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(写真:2014年6月に訪れた移転前のポンピン堂工房にて、大野さんとまちづくりGIFTメンバー)

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