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チューリッヒ市の河川再生事業「バッハコンセプト」(1)

チューリッヒ市の河川再生事業「バッハコンセプト」(1)

    CATEGORY: AREA:地域活性化の海外事例

防災機能と親水空間の確保の両立を実現すること「近自然工法」がある。その理念の延長上にあるチューリッヒ市の河川再生事業「バッハコンセプト」について連載でお届けする。



チューリッヒ市は、「海外駐在員が最も住みやすい都市ランキング」1番
チューリッヒ市(人口38万人)は、スイス最大の都市にして、ヨーロッパ有数の世界都市である。
市街地には、チューリッヒ湖から出て、市街地を二分するリマト川と、その西側にリマト川の支流であるシール川の2本の河川が流れており、リマト川の東岸に旧市街地、西岸に新市街地が拡がっている。
また、これら2つの河川とは別に、シャンツェン・グラーベンと呼ばれる小さな堀割が、オフィス街のビル群の合間を流れている。

チューリッヒ市は、世界金融の中心地のひとつであることから、多数の金融機関・投資ファンド、投資家が活動拠点を置いている。世界有数の高質な生活水準を達成していることもあり、在住者の所得水準も高い。
2006年の「海外駐在員が最も住みやすい都市ランキング」ではトップに選ばれるなど、チューリッヒ市は、スイスにおける商業や文化の一大拠点となっている。また、市内には国際サッカー連盟(FIFA)を初め、数多くの国際機関や国際団体の本部が置かれていることでも知られる。