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シンガポールのカフェFood for thought-社会に貢献する店作り

シンガポールのカフェFood for thought-社会に貢献する店作り

    CATEGORY: AREA:地域活性化の海外事例

お客様に新たな発見や気づきを発信するシンガポールのカフェ。
Food for thought と名付けられたその素敵な店づくりへの想いの主役は「人」でした。

社会に貢献するカフェ
「天井を見て下さい。たくさん天井からぶら下がっているボトルには絵や子供の夢が入っているんですよ。」と笑顔で語るのは、取材場所であるCAFE “Food for thought”のオーナーShiao Yinさん。
ここで提供しているのではフードだけではありません。店名の”Foodforthought”とは「思考の材料」という意味。お店に来ることによってたくさんの、学びや気づきを得て、行動であったり考え方であったり、お客様に何かをつかんで帰ってもらえれば、という想いが込められているのです。
名前のとおり、店内には思考の材料となるアイディアがいっぱい。先程の子供達の夢のメッセージがつまったボトルのディスプレイをはじめ、フェアトレードによるデザイナーたちの自由な発想でデザインされた小物が陳列・販売されているスペース。ランチョンマットにも思考の材料になるようなメッセージが印刷されています。

「思考の材料」といっても重苦しくウンウン唸って考えるようなものではなく、ハッと気づかされる仕掛け。押し付けではない、お客様それぞれがもつアンテナや琴線といったものに触れるようなレベルでさりげなくメッセージを投げかけるスタイルです。先ずは来てくれるお客様に楽しんでもらうことが大事だという繊細な心遣いがあふれています。

「人が大切なんです」

心地よさにあふれる”Foodforthought”の店内。その理由は、お客さんがいかに心地よく感じてもらえるか、に真摯に向き合っているから。お客様が大切なのはもちろん、このカフェに来たことで、お客様に何を持ち帰ってもらおう、スタッフがチームとしてどれだけ一体となれるだろうか。まさにこの「人」が主役であるという考え方が、このカフェの運営にあたって様々なアイディア、料理、イベント、空間、雰囲気全てににじみ出て、心地よい空間を生み出しているのです。
物事や事象に焦点を当てがちになることが多いですが、「人が大切」という視点。これこそが、人々を幸せにする原点なのです。