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商店街活性化「こゆ朝市」毎月訪れたくなる、人と人をつなぐ場づくり(第3日曜開催の定期イベント)

商店街活性化「こゆ朝市」毎月訪れたくなる、人と人をつなぐ場づくり(第3日曜開催の定期イベント)

    CATEGORY: AREA:宮崎県

PR for こゆ財団(こゆ朝市)

宮崎県の中央部に位置する新富町。この人口約17,000人の小さなまちで、朝市を通じた地域コミュニティづくりが行われています。

宮崎県新富町の商店街で、毎月第3日曜の10時から13時に行われる「こゆ朝市」。2017年の『月刊ソトコト10月号」の表紙・特集にも掲載された、新富町の地域商社「一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(略称:こゆ財団)」が主催し、多くの出店者と周辺住民を巻き込み、200人〜300人の参加者が集まります。

先日、担当を務める鈴木伸吾さんへのインタビュー記事を読み、実際に「こゆ朝市」へ行ってきました。その様子をレポートします!

人が集まる地域コミュニティ「こゆ朝市」

台風が接近している6月の第3日曜日。この日も、新富町のるぴーモール虹ヶ丘商店街にて、「こゆ朝市」が開催されました。

まだ太陽が差し込んでいた商店街には、多種多様なお店が軒を連ね、1人でも多くの来場を心待ちにしながら準備を進めていました。そんな中、急な天気の悪化。分厚い雲に覆われ激しい雨が・・・。関係者に不安がよぎります。

単なるイベントから習慣へ

「雨の日に、わざわざ朝市に行くの?」悪天候では、外出を躊躇する方が普通でしょう。しかし、「こゆ朝市」はそんな疑問を一切感じさせない熱気に溢れることになります。

雨が降る中でも聞こえてくる、出店者が発する景気の良い掛け声、子供たちの笑い声、忙しそうに走り回る多くのスタッフのみなさん、そして、傘もささずに商店街を散策する多くの来場者。

その中のお一人に声をかけ、少しお話を聞いてみました。

−なぜ、雨の日に朝市へ来ようと思ったのですか?

えっ?なんでだろ?
毎月来てるから、気が付いたら商店街に来てるんだよね(笑)

始めてから1年が経ち、すでに町民の中には「第3日曜日=こゆ朝市」というものが定着し始めているのだと、その答えに驚きを隠せませんでした。

地元で生活する人々の習慣になっているイベントは、それほど多くないでしょう。そんな希少価値のあるイベントが、この新富町では毎月行われているのです。

美味しい料理や楽しいイベント以上の価値

お店には地元新富町の特産品をはじめ、宮崎の太陽をいっぱい浴びた食材を使った加工品などが販売されていました。

その他、そば打ち体験やハンドメイドアクセサリー教室、地元高校生によるダンス、パフォーマーによる演出の数々が、あちらこちらで行われていました。

それらの光景を目にしつつ、地元の食材に舌鼓を打ちながら、一番関心を持ったのは、「人のつながり」です。お子さんからご年配の方まで、年の差を感じないコミュニティが、そこら中に広がっていました。

高校生のダンスを真剣な眼差しで声援を送るおじいちゃん。小学生が竹馬に挑戦する様子を温かく見守るおばあちゃん。町外から来た来場者に、地元のことを一生懸命説明する小学生。

隣の出店者用テントが風で倒れないよう気にしている露店のおじちゃん。雨が降っても、近くで雨宿りをしながら子供たちを楽しませてくれるパフォーマーのお兄さん。

主催者・来場者・出店者・スタッフなど多くの人たちが、「この朝市を成功させる、続けていくんだ。」という熱意を持っていることを強く感じました。

パワースポットでも感じたことのない、“人間独特のパワー” を感じられる場所が、宮崎県新富町の商店街でした。

忘れかけていた、人と人がつながる感覚

「リアルに人とつながる。」この感覚は、昔から地方で生活している人たちにとっては、無意識のうちに “当たり前” になっていることかもしれません。

しかし、人が人を思いやること、同じ目的を見据え、共に足並みを揃えること、そんな当たり前のことが薄れてきている現在。

この商店街の「こゆ朝市」というコミュニティは、人と人がつながる感覚を体感できる場でした。そして、自分自身のこれまでを振り返り「人間らしさとは何か?」と、改めて考えさせられる時間でした。

笑顔がある第3日曜「こゆ朝市」
□会場:るぴーモール虹ヶ丘商店街(宮崎県新富町)
□時間:10:00〜13:00