「地方に移住して約1年になります」と語るのは、30代で地方移住し生活するAさん。
地域内での知り合いも増え、仕事もする中で最近あることに気付いたといいます。それが「体力の衰え」。久しぶりに屋外で開催されるコンサートに行ってみたところ、会場まで歩くだけで息切れしてしまったのだとか。
「そういえば体重も増えています」と語るAさん。そう、地方移住は運動不足と、太るリスクと隣合わせなんです。
「いつでも車」が運動時間を0にする
太る原因となるのは、2つしかありません。カロリーの消費量が減るか、摂取するカロリーの量が多くなるかです。実はこのどちらも、都会より地方の方が直面しやすいといえます。
まず何といっても、運動量が減ります。Aさんも普段は車移動。歩いて5分のコンビニに行くのも、「最初は歩いていましたが、慣れてしまってからは、サッと車に乗っちゃいますね」と語るように、車移動が当たり前の地方暮らしでは、歩く機会がぐっと減ってしまいます。
国が調査している各都道府県ごとの肥満率と運動の関係をみてみると、男女ともに歩行数が多いのは、東京・神奈川・大阪・兵庫・愛知となっており、大都市を構成する地域であることがわかります。これらの地域では、肥満率も低いことがわかっています。(平成20年食育白書)
秋田や岩手など、東北地方は運動量が少なく、肥満率が高くなりがちで、これらは雪が降り、冬の時期は通常よりもさらに出歩かなくなるからではないかと思われます。
その他にも「田舎あるある」で太る
カロリーの摂取量が増えるという面でいえば、「食べものがおいしい」という視点も外せません。新鮮でおいしい食材が揃う地方暮らしは、自炊をしていても、ついつい食べすぎてしまうもの。
ちなみにTwitterでの言及を見てみると、北海道は太ってしまいそう。
北海道はほんとに食べ物が何を食べても一級品で移住したら確実に太る
— 千景 (@chikagezzz) 2017年10月1日
北海道に移住したら、ちゃんと運動しないと、太るよ(笑)
— kazu(Hokkaido) (@kazu8hokkaido) 2014年6月28日
また「人から見られる緊張感がなくなる」という声も聞かれます。Aさんも、近所に出かけるのくらいであれば、服装に気を使ったりすることが少なくなったと振り返ります。
意識的に運動を。習慣化で肥満を回避
地方移住は太りやすいということを自覚しておけば、肥満を回避できるでしょう。
都会で、地下鉄の乗り換えをするくらいの距離を歩いたりというのはもちろん、農作業などを始めてみるのもおすすめです。ヨガをはじめ、家でできるエクササイズでも良いでしょう。
また生活環境が変わるストレスで太るということもあり得ます。ついつい食べすぎてしまわないように、自分にかかっているストレスも自覚的になった方が良さそうです。
都会のように、地下鉄の乗り換えで歩くというような強制力が働かない以上、自分の意思で体型維持というのが、地方暮らしでは求められます。