MACHI LOG

ETIC.宮城治男氏と語る地方の魅力。答えがない時代。”てげてげ偏差値”1位の 宮崎だからできるチャレンジとは?

ETIC.宮城治男氏と語る地方の魅力。答えがない時代。”てげてげ偏差値”1位の 宮崎だからできるチャレンジとは?

    CATEGORY: AREA:宮崎県

地域をよりよくするために、まず何から始めればいいのか。

今回の講座は「地域を変えるソーシャルビジネス」がテーマです。

“日本の社会起業家の育ての親”と称されるNPO法人ETIC.代表理事 宮城治男さんと、宮崎でもおなじみ、地域プロデューサーとして全国を駆け回るNPO法人まちづくりGIFT代表理事 齋藤潤一さんという豪華な2人の話が聞ける貴重な機会。

なんと、宮崎県内のみならず、東京や島根県の海士町、福島から駆け付けた参加者もいらっしゃいました。

実は宮城さん、講演はされていないということでしたが、今回は宮城さんの教え子の一人という齋藤さんの思いに応え、特別に対談形式での実現となったそうです。

幸せの物差しが変わってきている

若者が起業するという選択肢がまったくなかった1993年から、「チャレンジをする人たちの相談に乗る仕事」を続けてきた宮城さん。

“起業”という生き方に出逢い「自由に自分の人生を描ける、起業家という生き方のインパクトがあった」といいます

地方の豊かさとは?

それから25年を経たいまは、自由に生き方を選べる時代と言っていいでしょう。

宮城さんも齋藤さんも「幸せの物差しがすごい勢いで変わってきている」ことを実感しているそうです。

かつては、お金や社会的権威という大きな価値観がありました。それは、地方では手が届きにくいものだったかもしれません。

いまは、お金があっただけ幸せというわけではありません。地方には食べ物や自然の豊かさ、人間関係の豊かさがある。がんばったら、みんなが喜んでくれる。自分がチャレンジすることで、地域の人たちから喜ばれて、応援してもらえる。そうすると、お金がなくても貧乏ではなく、いきいきと過ごしていけます。

視点を変えるだけで、そこに資産はある

ただ、この価値が価値だと思われていないこと、気づけていないことを宮城さんは指摘します。

価値に気づき、地域をよりよくするため、できることは何でしょうか。

宮城さんは「気づき合える学び会えるチャンスを提供すること」と言います。

家業を継ぐ時に、多くの人が仕方なく継いでいるかもしれません。自分が面白くしよう、仕掛けていこうという気持ちが持てれば、面倒くさいと思っていたものがすごい可能性、価値に変わります。視点を変えるだけで眠っている資産がある。

そしてそれが、社会的価値のある仕事、ソーシャルビジネスになるのです。

好きなことにまずチャレンジ

齋藤さんが宮城さんに「地域でソーシャルビジネスを作る上で、大事なことは?」と問いかけました。答えは「好きなことをとにかくやってみること」。

何もせずに悩んで悶々としているというのは、一番もったいない。やったら見える。自分で計画を作る時点で得られる情報の何百倍、何千倍の解像度が、行動を起こすだけで得られます。

まず、自分のとれるリスクの範囲で小さくやったらいいんですよ。

会場からは「気持ちへの火の点け方」についての質問が飛び出しました。これに対する答えも簡潔です。「みんながチャレンジすること」。

確実に、みなさんがチャレンジしたら何かが変わります。誰かが変えてくれなければ変わらないのではなく、自分が決断して世界を変えていくという側に立ったら、世の中はすごく自由です。

てげてげ偏差値が世界を席巻?!

そして最後に、宮崎への期待について、力強い言葉でエールを送ってくれました。

地域独特のキャラクターがあって、東京にいても、宮崎出身者は分かる。宮崎人は、能天気な、深刻に考えない。てげてげ偏差値は1位か2位です。

絶妙に、てげてげという言葉が似合う度合いは圧倒的です。

いまは答えがない時代。まじめにやろうとしても、創造性が生まれない。失敗することを恐れていたら生み出せない。能天気、楽観的、てげてげというのは、これからの時代において強みだと思う。ネガティブな言葉かもしれないけれど、時代が変わればひっくり返るかもしれない。

チャレンジを気軽に

「てげてげアントレプレナー」「てげてげ起業家」というキーワードに、会場は爆笑。”てげてげ”という言葉が、こんなにもワクワクするイメージに変わるなんて。

チャレンジすること、何かやってみることへのハードルが少し下がったのではないでしょうか。

思い立ったらすぐにチャレンジ。宮崎の未来が楽しいものになりそうです。