PR for 玄海町(ふるさと納税)
急峻な山々と海に挟まれた、美しい玄海町「浜野浦の棚田」では、田に水を引き入れる4月、沈みゆく夕日が辺りを真っ赤に染めてゆきます。手間ひまと愛情をそそいだ9月、海風に揺られた稲穂は黄金色に輝きます。
この美しい棚田で育つお米(酒粕)を原料にした素敵な石鹸がありました。まるでお米が入っているかのような小さな米袋には「米白(こはく)」と書かれています。石鹸を取り出すと、柔らかなお酒の香りが広がりました。
地域の資源を活用して魅力的な商品を開発する
浜野浦の棚田では、主にコシヒカリが栽培されています。玄界灘に面した寒暖差の大きな土地で育つお米は甘みが強いのが魅力です。このお米を使って作られる銘酒「音音(ねおん)」。日本酒の製造過程でできる酒粕を使用した、無添加石鹸が「米白(こはく)」です。
「地域の素晴らしい資源を活用し、地域の魅力を伝える商品作りをしたいと思いました。」と言うのは、株式会社バーズ・プランニングの松尾聡子さん。松尾さんは、玄海町のとなり唐津市のご出身。広告プランニングや、販売促進プランニング、専門学校の非常勤講師など、県内外で多岐に渡り活躍されています。
素材の良さを引き出すためのこだわり
「米白(こはく)」の開発には、1年以上の年月を要したそうです。酒粕は粒子がまばらのため、お酒で酒粕を溶かしペーストにして何度も裏漉しをする必要があり苦労したそうです。
また、香料や着色料、防腐剤などの添加物を一切使用しない無添加洗顔石鹸にこだわりました。さらに素材の魅力を最大限に生かすために、火を使わないコールドプロセス製法を採用。自然乾燥、長期熟成をすることで、天然成分をしっかりと石鹸に閉じこめています。
そもそも、酒粕にはアミノ酸やペプチド、ビタミンや酵母など美容にいいものがたくさん含まれています。昔からよく酒造の職人さんの手はキレイだといわれますよね。また、肌が弱い方やニキビ肌、アトピーの方からも使いやすいとの声が届いているそうです。
その年にしか出会えない一品を提供したい
限られた土地である、浜野浦の棚田で育つお米の生産量はそれほど多くありません。そのお米から作る「音音(ねおん)」も、数量が限定されます。そのため、「音音(ねおん)」の酒粕を使用する「米白(こはく)」も大量生産ができません。今年の生産量は、たったの1300個と大変希少なものとなりました。
日本酒の搾りが終わる冬から春に“今年の酒粕”を使用した石鹸づくりが始まります。その年によってお酒の味が変わるように、その年によって石鹸の出来上がりにも違いがあるそうです。糖度の高いお米が育った年は、やや黄色味が強く、まるで稲穂を想像させる黄金色になることも。
「石鹸を使用することで、その年々に収穫されるお米の味や、この土地の美しい原風景を想像してもらえたら嬉しいです。」と、松尾さんはにっこりと笑います。
商品を通して人と人とが繋がり、喜びが生まれる
そんな松尾さんに、なぜ手間をかけて量産のむずかしい商品づくりに取り組むのかを聞いてみました。
「多くの人の手が掛かることが良いんです。知っている人たちだけで作ることで、原料から製品に至るまでプロセスを全て知ることができます。肌に触れるものですから安心して使用してもらいたい。私たちは、石鹸に想いも詰めているのです。」
松尾さんは、加唐島の椿油を利用した石鹸「TSUBAKI SAVON」の開発などにも取り組んでいます。地域素材を使用した美容品のコンテスト「第3回ジャパンメイド・ビューティーアワード」で優秀賞を獲得するなど注目を浴びています。「肌がしっとりとする」と喜ばれ、人気の商品となっています。
地域の皆さんが元気になる商品をつくり続ける
今年の5月に完成したばかりの「米白(こはく)」は、すでに玄海町のふるさと納税の返礼品にも採用されるほか、地元のヘアサロンやネットショップにて販売されています。今後は百貨店や生活雑貨店などへも展開していく予定とのことで、ますますの注目されていきそうです。
「地域の資源を使用することで地域が活性化し、地域の皆さんが生き生きと生活してくれたら嬉しいです。」と松尾さんは話します。
肌に気持ちのいいふわふわの泡と、ほんのりと香るお酒の香りに包まれながら、目をつぶると玄海町の風景が甦ってくるようです。