宮崎県綾町は、「有機農業発祥の町」と言われるほど、農業が盛んです。
しかし、日本全国と同じ課題である高齢化や担い手不足に直面しようとしています。
農家さんがいなくなっていく
「農家さんを応援しようと思ったきっかけは、農家さんが亡くなっていくことなんです」と語るのは、綾町で農家の販路拡大をサポートする梶山剛さんです。
4年間綾町の直売所の店長を務め、毎日野菜を持ってくる農家さんと交流していました。
今日来ていらっしゃる農家さんが明日も来てくれるとは限らないこと。もう辞めます、とおっしゃる農家さん。そんな姿を見ながら、自分にももっとできることができるんじゃないかと思いました。
農家さんにお世話になっているのだから、その魅力をもっと伝えたい。
その気持は、梶山さんを突き動かします。
考えても分からないから「動く」
その想いは「綾町の魅力を100年先に伝える」をコンセプトにしたPR動画となりました。
なぜ動画なのかと思う人もいるかもしれないけど、今の農家さんの姿を残したかった。
大好きな農家さんの姿を残したい。
その背中は、農業の魅力を伝えるはずだと考えました。
思いを共有できる仲間を作る
動画の評判は上々。東京をはじめ、全国各地の農業イベントでも放送されています。
その後、梶山さんは店長を辞め、独立。現在は孤軍奮闘中です。
どうやって稼いでいくのかとよく聞かれるんですが、自分でも悩んでいます。ただ、考えるより、行動する方が性に合っているので、今は必死に動いています。
そんな梶山さんを支えるのが、地域の農家さんや、綾町を愛する方々。みんな梶山さんと同じ思いを共有する方々です。
ひとりで悩んでも答えが出ないので、どうしたらできるかを誰かに相談して、一緒に解決してもらっています。農家さんにも時々怒られたりしながら(笑)。でも、みんな応援してくれるので、がんばれています。
農業の魅力を作る場を作る
梶山さんは現在、農業の魅力を伝える場を作ろうとしています。農家さんや、買い手や、子どもたちが気軽に集って、交流できるような場です。
整備するための費用を、クラウドファンディングで募集中。
綾町の農家さんや、綾町を愛する方々などから多くの支援が集まっています。
みなさんの力に後押しいただけるから、がんばれています。もっともっと、農家さんはすごいんだぞ、と伝えていきたいです。