人口減少や少子高齢化を背景に、地元経済の衰退が進む地域は非常に多い。
そのような状況を受けて、多くの自治体が「地域リーダー」の人財育成に動いている。
しかし、人財育成は成果が非常に見えにくい。単に研修会や講演会を開催し、報告書を書いて終わりになっているものが多い。
そのような地域とは対照的に、人財育成プログラムからお金が動くビジネスが生まれている地域がある。「へべす」という柑橘を特産品として有する、宮崎県日向市だ。
2016年に同市で行われた「日向ドラゴンアカデミー」をプロデュースした、齋藤潤一氏(特定非営利活動法人まちづくりGIFT 代表)にお話を聞いた。
受講生が活躍する人財育成塾
画像:日向ドラゴンアカデミー開講記念イベント
画像:開講記念イベントで登壇する齋藤潤一氏
ジオパーク認定を受けた鹿児島県の三島村の「大名筍」の市場展開、「100年後の未来に綾町の魅力を伝える」ことを掲げる、宮崎県綾町「aya100」プロジェクトを通じたオーガニック野菜の販路開拓など、全国から注目を集める地域のブランド化に携わってきた齋藤氏。
齋藤氏は、日向市から人財育成事業のプロデュース依頼を受け、同市と共に「日向ドラゴンアカデミー」をつくりあげていった。
自分の頭で問題解決し
チャレンジする人財が
地域ビジネスを創出する
そのようなゴールを目指した「日向ドラゴンアカデミー」の受講生からは、次々とビジネス領域で活躍する人たちが生まれている。
そこには、地域リーダーや起業家を生み出す人財育成プログラムのポイントがあった。
人財育成のゴール設定と数値目標
「日向ドラゴンアカデミー」の大きな特徴として、単なる学びの場ではなく、実際にお金が動く「地域ビジネスの創出」をゴールとして設定していることが挙げられる。
その際、この時期までに「○○万円」のお金が動くビジネスをつくるという具体的な数値目標を掲げて、プログラムを改善しながらつくりあげた。
受講生は、実際のビジネスと同じように、どのようにして「自ら問題を解決し、稼ぐか」を学び・考え・行動を起こすところまで経験でき、プログラム終了後もそのアクションを継続・発展できている。
また、運営する自治体や団体にとっても、税金や事業予算に対する投資対効果をしっかりと意識しながら、プロジェクトをマネジメントし、次に繋げることができる。
「育成」というワードの魔力
齋藤氏は、「育成」というマジックワードに注意が必要だと伝えてくれた。
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