滋賀県米原市に「醒井(さめがい)」という特別な場所があることをご存知ですか。
醒井の町の中心には,山の麓の湧水を水源とする「地蔵川」という川が流れています。
「地蔵川」は、ただの小川ではありません。
日本神話や、歴史との関わりが深く、未来に残したい清流です。
地蔵川の環境を未来に繋ぐ
今、醒井では、地域住民が中心となり、地蔵川の自然環境を守り、地域住民の交流を促す場所を作る活動が始まっています。
実は、この地蔵川には珍しい植物が自生していたり、珍しい魚が生息しているのです。
このまま、「ただの川」にしてはいけないという思いの元、一致団結した動きがスタートしたのです。
地蔵川を未来に繋げる3つの理由
1. 神話から現在まで、多くの人々を癒やした川
地蔵川には,日本古代史の伝説的英雄・日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が、伊吹の神との対決で失神してしまった後に下山して、地蔵川の脇に腰を下ろし、この清水を飲んだところ、目が醒め正気に戻ったという伝説があります。
この日本武尊が正気に戻ったとされる湧水が「居醒(いさめ)の清水」と言われ、「醒ヶ井」の地名は,実はここからきているといわれています。
豊富な湧き水が旅人の休憩地に適したため、江戸時代には中山道61番目の宿場町として栄えてきました。
現在でも、地蔵川は「居醒の清水」として、平成の名水百選にも選ばれ、地元に住まう人々や観光に訪れる人々を潤す清流として親しまれています。