大阪市港区築港天保山というと、大阪にあるどのエリアを指すか分かりますか?
「海遊館のあるところ」とご説明するとピンとくる方も多いかもしれません。
地名にもなっている天保山は、日本一低い山でもあります。
「港区築港天保山」の地域課題を解決しようとクラウドファンディングが始まっています。
大阪市港区築港天保山の魅力とは?
大阪市港区築港天保山エリアとは、簡単に言えば「海遊館のあるところ」です。
海遊館には年間250万人以上が訪れ、全国的にも有名な夕日が美しい中央突堤ダイヤモンドポイント、赤レンガ倉庫・・・など、観光スポットが点在していることでも注目されているエリア。
これらがアクセスの拠点となる地下鉄中央線大阪港駅から半径500m以内にあるとあって、「大阪港の小さな宝島」と呼ばれる程に、観光資源が豊かなエリアとなっています。
このエリアの課題は、観光地という側面からはなかなか見えてきません。
「居住地」としての港区築港天保山をエリアを見てみると課題が浮き彫りになってきます。
地域の特性を活かした課題解決手段「ベロタクシー」
このエリアの課題となっているのは、
1. 高齢者の気軽な足がないこと
2. 防犯パトロールの費用捻出が難しくなっていること
3. 若い世代の担い手が減少していること
などとなっています。
これらの地域課題に対して、「築港天保山にぎわいまちづくり実行委員会」が立ち上げたのが今回のプロジェクトです。
地域課題解決のために提案しているのは、ベロタクシー=自転車タクシーの導入です。
ベロタクシー(VEROTAXI)は、1997年にドイツの首都ベルリンで『環境にやさしい新しい交通システムと、動く広告がひとつになった乗り物』として開発されました。
日本でも多くの都市で採用されています。
今回、ベロタクシーを採用することで、3つの課題を解決できるといいます。
1. 「高齢者の気軽な足がないこと」を解決する
買い物弱者化や、病院までの足など、エリア内の高齢者の足としての活用が期待できます。
2. 「防犯パトロールの費用捻出が難しくなっていること」を解決する
大阪市内の地域団体においては、「青色防犯パトロール事業」が行われているのですが、この費用の不足分は寄付などによって賄われています。
パトロール車をベロタクシー化することで燃料費・維持費を改善できるとされています。
3. 「若い世代の担い手が減少していること」を解決する
ベロタクシー事業は、運営収入は全てドライバーへの報酬として運営していくことが可能となっているため、ドライバーには収入源が確保されることになります。
若い世代の活躍の場として、ドライバーを用意することで地域内での雇用促進に繋げます。
新しいインフラとして提案したい
大阪市が世界に誇る地理的な利点はなんだと思いますか。
それは、「起伏の少ない平坦な都市である」ということ。
実は、大阪では自転車専用レーンを用いた社会実験の準備も進んでおり、今後ますます自転車専用レーンが普及することが見込まれています。
そこで新しい社会インフラとして期待されるのが、自転車型の移動手段の普及です。
今回の試みによって、地域課題の面も解決されることになれば、各地での導入も進むことが期待されています。
地域課題解決のプロジェクトとしても要注目のプロジェクトです。