MACHI LOG

高知県で2例の導入例がある自然エネルギー「小水力発電」とは?

高知県で2例の導入例がある自然エネルギー「小水力発電」とは?

    CATEGORY: AREA:高知県

shutterstock_92383150

高知県内で、広まっている「小水力発電」をご存知ですか。

高知県安芸郡馬路村が馬路村朝日出地区に建設を進めている小水力発電施設が4月から稼働を開始すると、自治体直営の「小水力発電」は、高岡郡梼原町に続き2例目となります。

今注目される自然エネルギー「小水力発電」とは何なのでしょうか。

環境に配慮した発電方法

shutterstock_359437478

「小水力発電」の規模は、「1.000kW以下」とされている、その名の通り小規模な発電方法です。

小水力発電は、環境配慮型の発電方法で、「流れ込み式」または「水路式」の手法がとられ、河川の水を貯めるのではなく、そのまま利用することに特徴があります。

一般河川、農業用水、砂防ダム、上下水道など、現在十分に活用されていないエネルギーを取り出し、利用することができます。

昼夜、年間を通じて安定した発電が可能であり、太陽光や風力などの再生可能エネルギーと比べても、設備の設置面積が小さいことや、多くの場合、経済性が高いといえるなど、新エネルギーとして注目されています。

地域密着型のモデル

小水力発電は、これまでの電力会社主体の開発とは異なり、地方自治体、土地改良区、NPO、民間、個人など、地域に根ざす様々な方が事業主体となっています。

今回新たに始まる馬路村の事例でも、四国電力と20年間の売電契約により、年間約2千万円の売電収入を見込んでいます。

馬路村が、収益分を地方創生の各種施策に充当していくとしているように、地方自治体が直営することで自前で収益をもたらすことができる点は見逃せません。

認知度の向上が不可欠

様々な形態の川を利用することができる「小水力発電」は魅力あるものです。

各地域での導入に関しても、さらに議論が活発化することが期待されます。

一方で、川の景観に影響を及ぼすことも同時に配慮しなければならないでしょう。

まずは「小水力発電」の認知度を高め、議論の素地をつくるところからがスタートだといえます。