除夜の鐘といえば、12月31日の夜中0時前より始まるのが習わしです。
しかし少子高齢化社会を迎える中、地域住民が参加しやすい時間に「除夜の鐘」を行おうという試みが群馬県桐生市川内町の宝徳寺で行われます。
正午から始まる除夜の鐘
「日本一早除夜の鐘」と名付け、31日の正午から始めることを決めたのは、住職の金子英宗さん。
その背景には、2014年の除夜の鐘の光景がありました。
宝徳寺は長年鐘つき堂がなかったことから、地域住民らの協力で2014年に鐘つき堂が完成。
その年の大晦日に除夜の鐘つきをしたところ、高齢者の姿はなく、子どももまばらだったといいます。
時代に合わせることも必要と考えた金子氏は、今年昼間の開催とすることで、地域住民が参加しやすくしたいと考えています。
時代に合わせて変化も必要
少子高齢化社会を迎え、特に地域では同様のことに悩まれているお寺も多いのではないでしょうか。
宝徳寺の例は、慣習にしばられず、除夜の鐘の本質である「人の心にある煩悩を祓うために行われる鐘つき」という文化を、誰もが参加しやすい時間にすることで、維持・継承していくことに繋がると考えられます。
お昼の除夜の鐘が広まるかもしれませんね。