「世界農業遺産」をご存知ですか。
伝統的な農業や生態系の保護などに取り組む地域を認定する、国際的な取り組みです。
認定地を決める国連食糧農業機関(FAO)の会議が開催され、新たに3つの地域が認定されました。
清流を守りながら伝統的なあゆ漁を営む岐阜県の長良川上中流域
農業に不向きとされる山の斜面を利用し、高品質の梅の栽培を400年以上続ける和歌山県のみなべ・田辺地域
平地の少ない山間地で伝統的な焼き畑農業や棚田の米づくりを続ける宮崎県の高千穂郷・椎葉山地域
となっています。
念願の高千穂、認定
高千穂郷・椎葉山地域は、高千穂町、日之影町、五ケ瀬町、諸塚村(もろつかそん)、椎葉村の5町村で構成されています。
標高1000m〜1700mの九州山脈に囲まれ、耕地面積は全体の3%しかありません。
急傾斜地を縫うように整備された山腹水路は約500キロメートルにも及びます。
地域の一部では、焼畑農業も続けられています。
各集落では、五穀豊穣などを願う神楽が、同地域の87カ所で行われるなど、地域一体となって、伝統文化と共に次世代へ継承している取り組みが評価されたものとなっています。
この認定により、地域活性化や、農産物のブランド化が期待できます。