秋田県の南部、日本海側にある由利本荘市。
秋田県南部から見ると、富士山のようにキレイな三角の形状に見えるため「出羽富士」と呼ばれる「鳥海山」のふもとに広がる、自然豊かな地域です。
そこを走るローカル線「由利高原鉄道 鳥海山ろく線」で、ギネス記録への挑戦が行われました。
エボルタ電車の秘話、ギネス挑戦のピンチを救った町工場
開業30周年を迎えた「由利高原鉄道 鳥海山ろく線」。
多くの鉄道ファンに愛されているこの路線で、埼玉県の川越工業高校 電気科電車班の生徒たちによって、パナソニック社製乾電池「エボルタ」を使ったギネス記録への挑戦が行われました。
【ギネス挑戦内容】
1:市販の乾電池のみで車両を動かすこと
2:車両だけで700kg以上を要すること
3:挑戦中、車両を修理してはならない
4:「上り坂」方面でスタートすること
5:距離20km以上のレールを走りきること
□出典:Panasonic
川越工業高校が電車を製作。鳥海山ろく線の「前郷 — 矢島」を往復し、トータル22.615kmを走って記録を達成しました。
ギネス挑戦のピンチ!それ救った秋田の町工場
この成功の裏には、秋田の町工場の存在がありました。
埼玉県の工業高校生による乾電池電車のギネス記録挑戦の窮地を先月、秋田県由利本荘市前郷の機械器具製造業「コウジマ工業」が救っていた。鳥海山ろく線での本番直前に、車両の部品が壊れ、走行不能の危機に直面したが、同社が休日の早朝に工場を貸し、大一番に間に合った。
□出典:さきがけonTheWeb
挑戦当日、突然のアクシデントが発生。
車両移送中に、モーターの動力を車輪に伝えるという非常に重要な部分が破損。早急に溶接作業をして修理をする必要がありました。早朝から、地元企業に電話をかけ事情を説明。
それを聞いた「コウジマ工業」の幸島社長が、工場と機械の貸し出しを快諾。生徒たちは修理を行い、何とか本番に間に合わせることができたのです。
成功の裏には、様々なドラマがありますね。
生徒たちが、最高の形でチャレンジを終えることができて、本当に良かったです。