大学進学などを機に、借りることも多い奨学金。
最近では、返すことができないなど、仕組み自体の問題も指摘されるニュースもありました。
そんな中、全国で若者の地元への定着を狙った仕組みがスタートしています。
人口減少を食い止めろ、国も助成制度
「地元で就職した学生は奨学金の返還を免除」という制度を全国に先駆けてスタートしたのは、香川県と福井県です。
例えば、2012年から始まった香川県の制度は、保護者らが県内に居住など複数の条件を満たした上で、在学中は月額3万~13万円程度を貸与されます。
卒業後、学生らが県内で就職し、3年間働くなどした場合、貸し付け月額のうち1万5千円または2万5千円分の返還が免除される仕組みとなっています。
全国的にも広がりを見せており、先行する2県に加えて、富山、鳥取、山口、鹿児島の4県が新たに導入。
国も、地方の人口減少対策のひとつとして助成制度を設けるなど、各自治体が活用しやすい仕組みを整えている途上となっています。
働く・住むを見直すチャンスかも
移住・UIJターンも盛り上がりを見せている昨今、多くの人が課題と考えていることのひとつが「仕事」について。
「地域で本当に稼げるのか」という声も多く聞かれます。
特に新卒の採用については、情報発信を含めて都心部に比べると地方はまだまだ十分整っているとは言えません。
そんな中で、まずは「地元就職」に関心を向けて、自ら企業を調べたりするきっかけにするためにもこのような制度は有効かもしれませんね。