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宮崎の起業家に、秋田が学ぶべき3つのこと-宮崎スタートアップバレー

宮崎の起業家に、秋田が学ぶべき3つのこと-宮崎スタートアップバレー

    CATEGORY: AREA:秋田県

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宮崎の起業家に学ぶ3つのポイント

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  • 「顧客の成功」を徹底的に考える:
    起業家が成功する必須条件。これができないから、事業を継続できない。
  • 本気で女性・若者の挑戦を支援する:
    10年以上前から言われているが、助成金ではなく、本気の支援が必要。
  • 1次産業の魅力はこんなもんじゃない:
    地方の基盤は、1次産業。嘆いている暇はない。変革は起こせる。

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来場者数188名!宮崎スタートアップバレーがイベント開催

miyazaki

私が代表を務める「TOHOKU 2020」が、パートナーシップを結んでいる「宮崎スタートアップバレー」さん主催のイベントに参加してきました。

当日は、酪農・畜産向けクラウドサービスを提供する、株式会社ファームノート 代表 小林氏による基調講演。その後、全国から集まった13名の起業家・起業予定者によるプレゼンが行われました。

この日の来場者数は、188名。宮崎県で起業への注目が高まっていること、そして、これから様々な社会課題を解決していくであろう挑戦者の志と熱いエネルギーを感じたイベントでした。

イベントを通じて、秋田と宮崎には類似することが多いと再認識。しかし、秋田はまだまだ足りない。そこで、今回の記事では「宮崎の起業家に、秋田が学ぶべき3つのこと」をお伝えします。

はじめに:宮崎と秋田の類似点

今回の学びは、他の地方にも共通して言える可能性があります。最初に、宮崎と秋田の類似点を簡単にお伝えします。あなたの故郷やお住いの場所と比較してみてください。

1:1次産業が地域の基盤
2:女性の起業意欲が高まっている
3:若者が地域の未来を真剣に考えている

国内における多くの地域で、同じことが言えるのではないでしょうか。その中で、もし状況が好転していないのであれば、何か足りないものがあるはずです。それを宮崎から学んでみましょう。

「顧客の成功」を考える。多くの人が徹底できていない

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基調講演の中で、小林氏は大切なことを伝えてくれました。

「顧客の成功」を徹底的に考える。これは、スタートアップが成功する必須条件です。私は、これだけを考えてきました。

「当然だ。」と思われるでしょうか? 本を読んだり、セミナーに参加したりすると、多くの成功者が、同じことを言っています。しかし、本当に徹底できている起業家はそれほど多くありません。だから、事業を継続できないのです。

秋田で過去に聞いた起業家の事業プレゼン、あるいは、自分自身の過去の事業プレゼンを思い返すと、圧倒的に「顧客の成功」を考えるという行為が不足しています。端的言えば、考えが浅いのです。

□顧客は、そもそも誰?
□顧客が抱える課題は何?
□それをどう解決する?

今回、宮崎でプレゼンを聞きましたが、これらを明確にされている方が、秋田より多いように感じました。「□□(課題)という状況にある、○○(顧客)のために、自分の◇◇(ソリューション)で、問題解決をサポートしたい。」としっかり伝えていました。

これを徹底的に追及することが、ビジネスの発展における必須条件です。

助成金じゃなく、本気で女性・若者の挑戦を支援する

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女性や若者の創業支援については、10年以上前から言われています。現状、そのメインが助成金や補助金になっていないでしょうか。

はっきり言って、ビジネスの軸を明確にし、事業を成長させ続けない限り、助成金や補助金として得たお金など、あっという間に無くなってしまいます。起業家にとって本当に必要なのは、助成金ではなく本気の支援です。

今回、優秀賞を獲得された方は、宮崎スタートアップバレーから本気の支援を得ることになります。

これまで自ら事業を起こし成功させてきた先輩起業家から事業内容についてアドバイスを受け、一緒に事業モデルをブラッシュアップしていきます。そして、事業を成長させるため、クラウドファンディングに挑戦した場合には、宮崎スタートアップバレーが最初の10%を支援することを約束しています。

地方で成長する起業家を増やしていくには、これぐらい本気の支援が求められると感じました。

私自身も「TOHOKU 2020」の取り組みや秋田県が主催する「ドチャベン・アクセラレーター」のメンターとして、東北の起業家支援・雇用創出に貢献していきます。

立ち上がれ、1次産業の魅力はこんなもんじゃない

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今回、基調講演から始まり、宮崎のプレゼンを聞く中で印象に残っていることは、1次産業に関連する事業が非常に多かったことです。

単に自分が作った農作物の付加価値を高めて売りたいという様な話だけでなく、仲間を集めて色んな人の農作物を一緒に売っていくネットワーク・仕組みを作りたい、農家の方々が現実的に取り組めていない広報・マーケティング・ブランディングを支援するビジネスを展開したいなどのプレゼンが行われていました。

「1次産業が、地域の基盤。」という地域は、地方に多いと思います。その一方で、1次産業の就業人口・収益の減少が起きているのも事実です。しかし、嘆いている暇はないのです。

当事者が本気になって、次世代に誇れる未来をつくろうと行動すれば、変革は起こせます。

基調講演の中で、小林氏が伝えてくれていましたが、そのために活用できるツールがどんどん生み出され、誰でも使える環境が整ってきています。「クラウド・ソーシャル・スマートデバイス」を活用することによって、今まで実現できなかったことも、実現できる様になっているのです。

「私には分からない、無理だ。」と言ってチャンスを放棄するのか、「まず、やってみよう。」と考えて挑戦を始めるのか、早急に選択をするべきだと感じました。

最後に:学んで終わりにしない

この様なイベントに参加して最も勿体無いのは、学んだことで満足し、行動を起こさないことです。

どんな小さな一歩でも、半歩でも、何か行動を起こしましょう。

起業という方法を選択されない方は、挑戦する起業家の方々のために、どうか何か行動を起こしてください。「いいね」を押す、それだけでも良いのです。どんなに小さくても行動を起こすことによって、その応援のおかげで、起業家は改めて魂を燃やすことができます。

最後に、貴重な機会・コンテンツ・時間を提供してくれた、宮崎スタートアップバレーさん、基調講演を行われた小林さん、登壇されたプレゼンテーターの方々、参加された全ての方々に感謝。