画像出典: 吉川弘文館
国史大辞典(こくしだいじてん)という本をご存知ですか?
明治41年に初めて発行された日本で初めてのこの日本史図鑑は、国の歴史を学ぶ上で良い参考書がないことを嘆いた25歳の2人の若者(八代国治、早川純三郎)が辞典の編纂を目指したことによってスタートしました。
1万人以上の予約者が殺到したという国史大辞典についてまとめてみました。
公務員の初任給を超える高値で発売!
明治40年頃の公務員の初任給は14円ほどと言われています。国史大辞典の定価は20円!初版は2400ページの本文と230ページの年表、46の参考図表で構成されました。
予約者の中には著名人もたくさん
予約をすると定価の半額で手に入れることができたという国史大辞典には1万人以上の予約者が殺到したと言われています。その中には与謝野晶子を始めとする歌人たちや明治維新の中心的人物たちの子孫(大久保利通、木戸孝允、岩倉具視ら)も含まれていました。個人だけではなく、学校も予約をしていたそう。
創業100周年の事業として新・国史大辞典の編纂がスタート
昭和40年には出版社である吉川弘文館の100周年事業として新しい国史大辞典の編纂が始まり、平成9年(1997年)に完成しました。
色あせない日本の美
参考図表から素敵な図をピックアップしてみました。ひとつひとつ手書きで描かれた美しい図たち。日本の美がたくさんつまっています。
着物の色合わせチャート
色々な門
色々な縅(おどし/ 甲冑の一部)のデザイン
女性の着物
牛車
宮中舞踊
画像出典: NYPL Digital Gallery Kokushi Daijiten
色使いがなんとも煌びやか。46の参考図表の中には他にも平安京の地図や江戸城の地図、お金のイラストなど幅広い分野の絵が収められています。国史大辞典を実際に購入して眺めるのはちょっとお値段がはりますが、図書館などで眺めながら昔の日本へトリップするのは楽しいかも!?