広島に原爆を落とした戦闘機・エノラゲイに搭乗した乗組員最後の生存者となっていたセオドア氏が亡くなりました。
彼は最後まで原爆投下を支持し、原爆投下こそが戦争を終結させたと数々のインタビューでも答えています。
原爆と深くかかわりのあったセオドア氏の死をアメリカのニュースはどう伝えたのでしょうか。
原爆投下は戦争終結の大義名分
アメリカCNNニュースはセオドア氏の原爆投下ミッション時の気持ちや状況を交えながら当日の状況を振り返っています。
<原爆投下時の様子> “明るい光と当機以外は何も見えなかった。白い雲が都市の上をおおっていた。雲の下にある街は全てが煙とちりにおおわれていて、煮えたぎる油が入った鍋が下にあるようにもみえました。”
<その時何を思ったか> 原爆投下が無事に完了し、まずは成功した、よかったと思いました。次にこれで戦争は終わる、良かった、良かったと感じました。
その後には、以下の文章が続きます。
“Three days later, another atomic bomb was dropped on Nagasaki. Japan surrendered soon after that, ending the bloody war in the Pacific and, in so doing, preventing a U.S. land invasion.”(CNN News)
長崎原爆投下の3日後に日本は降伏、太平洋戦争が終わるとともにアメリカへの侵略も阻止されたと書かれています。この流れで読むと、原爆が戦争を終わらせてくれたという印象を受けますね。
コメント欄は...
“原爆がなければ日本はもっとひどい被害を受けていた”
“何度も投降を呼びかけたのに降伏しなかったから最後の手段として原爆があった”
“勝ったらなんでも正義になる”
悲しい史実は伝わっている、けど響いてない???
現在では動画サイトでも数々の原爆関連の映像が見られます。興味さえもてば、情報や資料はすぐ身近にある時代になりました。アメリカで“原爆投下は戦争終結の為仕方が無かった”と考える人が多いのは、原爆が戦争を終わらせたとされているからでしょう。それはそれで日本人としてもやもやも残りますが…