燕三条地域に根付く地場産業の現場

地場産業はその後継者不足や、一般消費者への「ものづくりの心」といったアピールが十分でないといった店がしばしば指摘される。燕三条地域ではそうした問題にどのように対処しているのでしょうか。


三条鍛冶道場
http://www.ginzado.ne.jp/~avec/kajidojyo/index.html

金属産業都市として世界的にも有名な新潟県三条市。江戸初期に発展した和釘づくりの鍛冶技術に、全国に販路をもつ三条商人が吸収してきたニーズを採り入れて、高い技術力を活かした様々な金属製品を製作、また開発をしてきました。
そうした伝統ある鍛冶の技術を広く伝え、継承していくために、平成5年から現役の鍛冶職人の指導による刃物づくり体験講座、「さんじょう鍛冶道場」を開講し、様々な鍛冶体験事業を実施してきました。この活動をさらに発展させるため、平成17年に「三条鍛冶道場」として開設し、伝統技術とものづくりの精神を次世代に継承、そして発展させるために、様々な講座を開講しています。 包丁研ぎ体験等の常設鍛冶講座や、木工、仏壇づくりなど、三条伝統のさまざまな「技」を体験できる各種講座があります。

 ここでは和釘体験もできます。満足できるものをつくるには約3年程度かかると言われています。和釘とは日本古来の建築に用いられる釘で、平成23年の伊勢神宮の式年遷宮でもまとまった数の和釘を製造できる産地として、三条産地が選ばれています。

燕市磨き屋一番館
http://www.city.tsubame.niigata.jp/ichibankan/

2007年5月1日にオープンされたモノづくりのまち燕市特有の基盤技術である、金属研磨業の後継者育成や新規開業の促進、体験学習による金属研磨技術の普及などを目的とした施設です。
施設内には、研修生が実際に作業を行いながら研修や指導を受ける「技能訓練室」や、新規開業を目指す人たちを対象とする「開業支援室」、チタンやマグネシウムなどの新素 材に対する研磨技術を研究する「研究開発室」などがあります。

「磨き屋」を目指す研修生が、県内外から集まり、3年間の研修期間修了後、金属 研磨仕上げ単一等級の取得と新規開業を目指します。
技術指導の中心となるのは、県から認定された卓越した技能を有す る「にいがた県央マイスター」。これは、三条地域振興局が認定する、県央地域で高度な産業技術を支える卓越した技能を有する人に対して認定されるもので、マイスター自らが企画する「マイスター塾」や工業高校、テクノスクールの外部講師などの技能継承活動を行いながら、優れた技能の維持や継承、人材確保、人材育成を図り、地域産業の振興の一翼を担っています。平成17年度以降、これまで23人が認定されました。
フジイコーポレーション株式会社
http://www.e-fujii.co.jp/
除雪機、乗用草刈機・ハンマーナイフモア、高所作業機、ダイレスプレス加工、板金・鋼材加工を主力としています。作業の効率化、事故防止、生産ラインに変更にも柔軟に対応できるよう、床面はフルフラットで、設備もクレーンで上から吊るされています。生産ラインは混流生産方式がとられ、生産量が少なく、似たような作り方をする製品を集め、大量生産の効果が得られる生産量を確保する方式がとられています。また、ある程度の期間を経れば、だれでも生産ラインに立てられるように、非常に合理化された工場となっています。
機械組み立てラインは以下のとおり。
・溶接工場
自動溶接システムによる混流1台セット加工。FMS化され、1つの生産ラインで、複数の製品を生産することが可能な仕組みを採り入れています。
・塗装工場
環境にやさしいVOCレスの粉体塗装による塗装がなされ、廃塗料は回収して、エコ塗料として商品内部の部品塗装に再利用されています。
・組立工場
ショートラインによる1台作りの混流生産。
・検査
完成検査では、外観チェック、各装置の動作チェック、トレッドミルによる走行負荷テストなどを行います。
フィンランドクリスマス財団よりサンタクロース公認マーク付きの除雪機を販売するなど、世界への販売戦略も意識しています。
株式会社マルト長谷川工作所
http://www.keiba-tool.com/index2.htm
ニッパーやペンチなどのカッティングプライヤー・メーカーとして、欧米に大きな市場を持つ株式会社マルト長谷川工作所。その製品は、最高級品質を保持し続け、プロの人たちの満足に応えている。そうした製品は、手作業による高い技術力が支えている。そのため、「人を作り、商品を造り、富を創る」を基本理念として、「人」の育成ができれば、良い製品も富も後から付いてくる、と人づくりを大切にしているそうです。
工場の生産ラインでは、おおよその組み立てまではほとんど機械によるものですが、最後の詳細な部品の組み合わせや、刃先の調整などは高い技術をもった従業員たちの手作業に委ねられていました。その育成方法は、その工程の専門でなく、他の工程を担っていた従業員がサイクルで動き、一定の研修期間を経た後に、担当となるそうです。こうすることで、従業員が技術を習得し、後継者を育成し、また品質を継続的に保つことができるようにしておくことが狙いとなっています。

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