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人とのつながりが価値を生む農業。1人ではできないことをすると産業構造が変わる

個人で黙々と作業をすすめる農業が変わりつつあります。先日は、若い世代を中心に、一緒にする農業が広がっていることもお伝えしました。

「仲間と一緒に農業」の時代へ。20代が語る新しい農業観

今回は、宮崎県産の野菜やフルーツを使ったジャムを製造する農家の方にうかがった、今の農業の様子をお伝えします。

加工品を作るために素材を集める

宮崎県宮崎市で農業法人として農業を行いながら、会社の主力商品としてジャムを製造されているNさんがいらっしゃいます。

Nさんの想いは、「宮崎県産のフルーツの魅力を世界に伝えたい」ということです。そのための方法のひとつが、ジャムを作ることで、フルーツの魅力を伝えるために、通常は70度くらいの糖度になるところを、35度程度におさえて、フルーツの風味が楽しめる工夫をおこなっているそうです。

素材となっているのは、自社で育てているマンゴー等の他、宮崎県全域から、日向夏やドラゴンフルーツなど、旬のものを集めてジャムに加工しているといいます。

同じ「農家」が作るから誰も損をしないように考える

Nさんの特徴は、自らすすんで農家さんの元に仕入れにでかけること。スーパーなどで魅力的なフルーツに出会っては、生産者の情報を入手し、実際に会いにいくのだといいます。

栽培方法や、作り手の思いを知る中で、「この人のちからになりたい」と思いながら、関係性が始まるそうです。

自分も農家なので、できれば他より高い値段で買えるようにしています。ここと取引してよかったと思ってもらえたらなと思っています。ジャムにするので、傷がついたもの等でも使えるので、少しでも農家さんの収入が増えるようにと思っています。

今では、農家さんの方から良いフルーツができたり、逆に余ってしまったりした時などに連絡がきて、それらを買い取るような関係性になっているといいます。

相互のサポートがビジネスにつながる

従来は多くの場合、加工品を作るというと、製造側の立場が上になりがちで、サイズや規格外であったり、傷がついたりして、そのままでは市場に出せないようなフルーツを買い叩いて持っていくということが多かったことでしょう。

しかしNさんは、そういうことを一切行なっていません。なぜなら、どちらかが上の立場で支配するような構造は、お互いにとってフェアではなく、持続可能ではないと考えているからです。

そしてきちんと価値を価格に変えて、消費者に届けることで、誰もが損をしない産業にしたいといいます。

作り手の農家が、流通や宣伝も担って、消費者に届くまでを工夫するようになれば良いという話は、ここ数年よく言われていることです。しかし、少人数で農家をやっている方は、作ること以外に力を回す余力がないことも事実です。

ではどうやって健全な産業構造を作っていくのかといえば、きちんとした価格で取引が行われるようになることでしょう。

そのために必要なのは、地道な努力と、実績作りであるはずです。Nさんらが進めているのは、地域の会社の小さな取り組みではなく、産業構造全体を変えるための大きなアクションだといえるでしょう。

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