謎すぎる温泉の入湯税。227億円は、どこに使われている?

温泉施設に宿泊する人数を推計すると、年間1億3000万人ほどになるのだそうです(日本温泉総合研究所)。

日本のレジャーや、心身の癒やしの場として、いかに温泉が愛されているかがわかるデータかもしれません。

ところで、温泉好きの方も、そうでない方も、多くの温泉施設では、宿泊したり日帰りで利用した際に「入湯税」というのを支払っているのにお気付きでしょうか。

だいたい150円程度で、入力料に含まれてしまっている場合もありますが、温泉ではほぼ必ず支払っている税金です。

おんせん県大分・別府の温泉が高くなる?

2018年2月、入湯税にまつわるニュースが発表されました。日本を代表する温泉街の大分県別府市が、入湯税を引き上げるというものです。

1日150円から、最大500円に値上げとなること、そして主要温泉地では初となる試みとあって、驚きをもって迎えられています。

議会で承認されれば、条例改正が行われ、2019年3月までに実施されるとしています。

生じる変化は、以下のようなものです。

現在:宿泊料や飲食費が4501円以上の入湯客に150円を課税。

改正後:宿泊料や飲食費が6001~5万円の場合は250円を課税、5万1円以上は500円を課税。

最大で350円の値上げとなることから、他の温泉地がこれに続けば、温泉に入る際の価格が軒並み向上するということになってしまうかもしれません。

ところで、入湯税とはどのような税金なのでしょうか。

入湯税とは何か?

入湯税は、温泉浴場のある市町村が課税する地方税で、その使いみちは、観光振興や泉源保護などに限られている目的税というものです。

税率は、1人1日150円を標準とするとされているため、20円のところもあれば、250円のところもあるようです。

ちなみに、入湯税の税収は馬鹿にならず、総額で227億円にも上ります(平成27年度データによる)。

温泉浴場を有する自治体は、入湯税によって、温泉周辺整備や、メンテナンス、観光振興が行われているというわけです。

当然ながら、入湯税を日本一徴収しているのは、神奈川県箱根町。箱根温泉郷を有するこの町の税収は、6.9憶円(平成25年度)となっています。

2位が北海道札幌市。定山渓温泉を有することで、税収は4.2億円となっています。

ちなみに、大分県別府市は、6位となっていて、約2億9千万円程度の税収となっています。

安定財源のためには不可欠なのか。持続可能な温泉に必要なこと

なぜ別府市が入湯税を上げるように動いているのかというと、安定財源を確保することが目的です。

別府市は、平成16年度の市税収入で約137億円ですが、年々税収が減少しており、安定した財源を確保することが求められていました。

今回の入湯税の改正により、年間1億5千万円の増収が見込まれるそうです。

つまりこの動きは、温泉だけの問題ではなく、人口減少等に伴う、社会課題を原因としたものであることがわかります。

日本の貴重な資源である温泉ですが、当然ながら何もしなければ廃れていってしまうコトは間違いありません。

そこで求められていることは、話題作りによる集客等はもちろんのこと、制度として持続可能なかたちを模索していくことが求められているといえます。

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